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長谷部を戦火にさらすな。ハリルジャパンが抱える最大の不安要素

杉山茂樹スポーツライター
(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 W杯出場を決めたオーストラリア戦直後に書いた原稿で、日本代表のサッカーは、侍というより忍者だったと書いた。オーストラリアの大型選手は、浅野拓磨、長友佑都、井手口陽介、乾貴士など、小さくて俊敏な選手の動きに翻弄された、と。それだけに、ドタドタした非忍者的なアクションは目立った。

 故障上がりという事情を差し引いても、キャプテン長谷部誠のプレーには問題が多かった。瞬間、絶句したくなる不安定なプレーを何度か繰り返した。4−3−3のアンカーは、基本的に90分間、ノーミスで通さなければいけない。ミスを犯せば即、決定的ピンチに繋がるのが世界のレベル。

 しかし、ハリルホジッチは、W杯本大会を34歳で迎えるベテランを、怪我から復帰するや、躊躇うことなく、まさにお待ちしてましたとばかり、スタメンに起用した。欠かせない中心選手として位置づけている様子だ。ハリルジャパンが抱える不安要素の中で、最も気になるポイントだ。

 長谷部が代表に定着した頃、代表監督を務めていた岡田武史氏は、他の選手ではなく長谷部をスタメンで起用する理由についてこう述べた。

「中盤の密集の中でボールを捌く能力が高い選手だから」

 2008年頃の話だと思うが、それから10年、周囲の選手のレベルが上がったのか、長谷部が衰えたのか、現在はそう見えない。密集地帯での捌きにこそ、不安を感じる。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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