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しまじろうも踊る「リニアダンス」動画を公開中! ちょうちょうちょうちょう超電導!!

杉山淳一鉄道ライター
JR東海とベネッセコーポレーションのコラボ(JR東海提供)

リニア関連の動画を検索したら「リニアダンス」が出てきてビックリしました。一瞬、4人のキャラクターのシルエット。続いてリニア中央新幹線の走行シーン。その直後に、シルエットだったキャラクターたちにライトが当たり、「ちょちょっちょっちょ、超伝導~」の歌(作詞作曲はいいのまさしさん)に合わせて踊り出します(歌詞は「ちょうちょうちょうちょう超電導」です)。曲のタイトルは『リニア デ ウキウキ』です。聴いたらずっと脳内リピートしそう。なんだ、これは!!

タイトルは『リニアダンス』です。ベネッセコーポレーションとJR東海のコラボ作品で、6月27日まで公開中。踊っているキャラクターは「しまじろう」となかまたち。「しまじろう」は進研ゼミの未就学児向け教材「こどもちゃれんじ」の創刊(1988年)と同時に誕生したキャラクターです。「こどもと一緒に成長し、こどもにとって時には友達だったり、ライバルになったりもする"なかま"」とのこと。ちなみに今日、5月5日は「しまじろう」の誕生日だそうです。

「しまじろう」は通信教育の登場キャラクターに留まらず、1993年にアニメ『しましまとらのしまじろう』が全国放送されるなど大人気。おもちゃやこども向け交通安全教材なども作られました。そういえば、こどもがいる友人宅にはたいてい「しまじろう」のぬいぐるみやグッズがあります。

大人気キャラクター「しまじろう」が踊る!(JR東海提供)
大人気キャラクター「しまじろう」が踊る!(JR東海提供)

気になりすぎてJR東海とベネッセコーポレーションに聞いてみた

どんな経緯でこの動画が作られたか、JR東海にききました。

「こどもたちにリニア中央新幹線に親しんでいただくため、こどもたちに人気の「こどもちゃれんじ」のブランドキャラクター、「しまじろう」とのタイアップ企画をJR東海から相談しました」(JR東海)

こどもたちにとって、リニアの認知度はまだまだということでしょうか。

「いえいえ、リニア・鉄道館のリニアコーナーや、鉄道フェスティバルなど関連イベントで、たくさんのこどもたちに楽しんでいただいています。"一番速い電車"として人気があります。このコラボは、鉄道に関心のあるこどもたちだけではなく、将来のご利用者ともなるこどもたちに、リニアに対して親しみを持っていただこうと考えました」(JR東海)

「リニア中央新幹線」はJR東海が主体となって建設中です。民間事業ですが国家的プロジェクトでもあり、国民の認知度は高いはず。しかし、未就学児にとってはこれから知る交通手段です。そして開業後はもっとも若いお客様になりますね。だから今から親しんでいただこう、というわけです。こどもの頃に好きだったら、大人になってもずっと好き。マクドナルドのハッピーセットみたいな戦略ですね。

振り付けは「こどもちゃれんじ」ほか、NHKのこども向け番組、CMやミュージックビデオのダンスなども監修されているホナガヨウコ(モデル・俳優)さんです。

「こどもたちにも踊りやすく、リニアの特徴を楽しめるような振り付けを考えていただきました。ダンスではリニアのスピード感や浮く様子、磁石の反発する様子などが表現されています」

左から「ももやま にゃっさい」「しまの しまじろう」「みどりはら みみりん」「そらの とりっぴい」(JR東海提供)
左から「ももやま にゃっさい」「しまの しまじろう」「みどりはら みみりん」「そらの とりっぴい」(JR東海提供)

ベネッセコーポレーションにJR東海とコラボした理由をききました。

私のこどもの頃と違って、いまはこどもが興味を持つものが、いろいろありますよね。「こどもちゃれんじ」の読者にとって、鉄道やリニアの人気はどうでしょう?

「とても人気があります。お子様が熱心だと、ご家族の方も一緒になって、図鑑で詳しく調べたり実物を見に行ったり、みんなで楽しんでいらっしゃるように思います」(ベネッセコーポレーション)

「こどもちゃれんじ」で、こどもが「しまじろう」と鉄道を学ぶ機会はありますか?

「"ものの名前図鑑"で乗り物として。公共の場のマナーを教える題材として。色や形を比べたり、長さを比べたり数を数えたりなど知育の題材として。絵本や映像、ワークブックなど教材で何度も取り上げてきています。身近な存在なのでお子様が興味をもちやすいです」(ベネッセコーポレーション)

ダンスは小学校の体育の授業で「表現運動」「リズムダンス」が必修となっていて、中学校でも必修科目になっているそうですね。「リニアダンス」にはどんな効果を期待していますか。

「時速500キロってどれだけ速いのか、どうしてそんなに速く走れるのかなど、知的好奇心を膨らませたり、リニアに乗ってどこに行きたいか、誰に会いに行きたいか想像を膨らませたり、親子で一緒にたくさんのことを会話し体験するきっかけを作れたらいいなと思っています」(ベネッセコーポレーション)

コンテスト開催中! 本物のリニアの前で踊ってほしい!

JR東海とベネッセコーポレーションは「リニアダンス」の踊ってみた動画、踊ってみた写真のコンテストを開催中です。動画はすべて踊る必要はなく、一部だけでもOK。TwitterやInstagramで、ハッシュタグ「#リニアダンス」を付けて投稿するだけで応募できます。1アカウントで何度でも応募できるので、練習して上手になったら、また応募しましょう。入選した15組60名様が「超電導リニア」の体験乗車会に参加できます。本物のリニアの前で踊れる機会はあるでしょうか。踊れたら楽しいでしょうねぇ。いかがですかJR東海さん。

コンテストの応募期間は2023年4月3日から同年5月14日まで。あと10日を切りました。この連休中に家族や友達とチャレンジしてみませんか。こどもだけではなく、大人も参加していいんでしょうか。僕ら鉄オタもいいんでしょうか。ネタまつりになりそうな予感……。いや、そのくらいの盛り上がりも必要ですね。

#リニアダンス を検索すると、応募作品が少しずつ増えてきた感じです。鉄道大好きアイドルの末永桜花(SKE48、プリマステラ)さんもTwitterでダンスを披露していました。

参加型で知識と好感度を高めていく「鉄道×ダンス」

私も動画を見ながら踊ってみました。しかし、ふだん踊っていないとキツイですね。義務教育でダンスがなかったし(言い訳)。そんな私もダンス動画を楽しく拝見しています。アニメ『パリピ孔明』のオープニングテーマは盛り上がりましたね。みなさんすごく楽しそう。それから『魔進戦隊キラメイジャー』のエンディング「キラメイダンス」。テーマ曲を歌っている出口たかしさんが「振り付け練習用★反転バージョン」を公開しています。

ダンス動画って「踊ってみた」の投稿が増えるほど盛り上がります。反転動画があると「リニアダンス」も盛り上がりそうです。しかし今のところその予定はないとのこと。有志の非公式バージョンを期待したいところです。

「鉄道×ダンス」でひとつ思い出しました。徳島県海陽町が公開している『DMVのうた~世界初に乗ろうよ~』です。世界で初めて「阿佐海岸鉄道」で導入された「DMV(Dual Mode Vehicle)」の開業にちなんで作られました。

「阿佐海岸鉄道」は徳島県と高知県のすみっこ同士をまたぐローカル鉄道です。DMVは道路と鉄道の両方を走行できる乗りものです。ダンスと歌はDMVの特徴を表現し、理解が深まります。私はこのダンスをDMVの開業記念式典のステージで拝見しました。踊っているこどもたちの楽しそうな動きが印象に残っています。

「鉄道」「ダンス」で検索すると、もうひとつ。埼玉高速鉄道の動画も見つかりました。こちらは埼玉高速鉄道の駅や車両基地で、埼玉高速鉄道の社員が踊ります。こちらは企業イメージの向上を狙っているようです。

公式サイトで代表取締役の荻野洋さんが

「鉄道は、決められたことを決められたようにやるという硬派な文化があります。今回のダンスのような非日常が入ってくると、社内文化が柔らかくなります。鉄道は、本来は規則じゃないところでの柔軟な働きが大切。人の命を守ることに繋がります。今回のお話をいただいたときは、即決でした! ダンス動画を大勢の人に見てもらって、SRの柔らかさを知ってもらいたいです」

と、コメントしています。

鉄道とダンス。企業とユーザーのコミュニケーション手段として、さまざまな用途、効果がありそうです。もっともっと増えるかもしれません。

(2023年5月9日11時26分 本文で「ちょ」がひとつ多かったので取りました。リニアダンスの作詞作曲者名を追記しました)

鉄道ライター

東京都生まれ。信州大学経済学部卒。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。出版社でパソコン雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当したのち、1996年にフリーライターとなる。IT、PCゲーム、Eスポーツ、フリーウェア、ゲームアプリなどの分野を渡り歩き、現在は鉄道分野を主に執筆。鉄道趣味歴半世紀超。2021年4月、日本の旅客鉄道路線完乗を達成。基本的に、列車に乗ってぼーっとしているオッサンでございます。

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