発生が予想される台風15号の動向に注意を
台風14号は遠ざかる
台風14号は南シナ海で再び非常に強い勢力に発達し、香港の南海上を西寄りに進んでいます。今後も週明けにかけて西寄りに進み、来週11日(水)午前9時には熱帯低気圧に変わる見込みです。
台風15号が発生し北上へ
日本のはるか南東海上、3000キロ程度離れた所に熱帯低気圧が発生しており、気象庁によると、この熱帯低気圧は今後24時間以内に台風へ変わる見込みです。この熱帯低気圧の他に、すぐにでも台風へ発達しそうな熱帯擾乱(ねったいじょうらん)は見当たらないため、発生すれば台風15号となります。
発生した台風15号は30度近くある暖かな海面上を発達しながら西から北西方向へ進み、週明けにグアム島付近を通過した後、来週12日(木)午前9時には、小笠原諸島の南海上に達し、中心気圧940hPa、最大風速45メートル、最大瞬間風速65メートルの非常に強い勢力に発達する見込みです。
偏西風が深まり、台風15号は早めに転向か?
参考までに、上図は日本のGSMモデルですが、発生が予想される台風15号は、12日(木)に、小笠原諸島の南、北緯20度付近まで北西進したあと転向し、来週の週末にかけて、日本の東を北上する計算が多くなっています。
これは台風を流す上空の強い西風、偏西風が日本の南まで南下しているためで、台風15号は、この流れに乗るように、足早に北東方向へ転向する計算が多くなっています。このため、台風15号は小笠原諸島には近付くおそれがあるものの、本州付近へ近付く計算は少ない状態です。とはいえ、油断できない状況となるかもしれません。
それは日本付近で偏西風が大きく蛇行し、深い気圧の谷が生成されることに起因します。
湿った空気で別の低気圧が発生し発達も?
深い気圧の谷が生成される影響で、関東付近に低気圧が発生し、この低気圧に向かって、台風15号周辺の暖湿気が流れ込み、本州付近で雨雲が活発化することを予想する計算が比較的多くみられます。
このあたりは上空の気圧の谷が深まるタイミングやその深さ、あるいは台風15号が北上するタイミングなどに影響されるため、まだかなり不確実性は大きいものの、仮に台風15号が離れて通ったとしても、油断できない状況になり得る可能性があります。
発生した後の台風15号の進路予想などにご注意ください。