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日本は低気圧で大荒れ、南にはダブル低圧部が発生予想

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雲の様子(ウェザーマップ)

北日本は大荒れ続く

風と雨の予想(ウェザーマップ)
風と雨の予想(ウェザーマップ)

タイトル画像にあるとおり、北海道付近で低気圧が急速に発達しています。この低気圧は動きが遅く、あす6日(金)にかけても、北海道付近をゆっくりと移動するでしょう。

上図はあす6日(金)正午の風や雨の予想です。北日本には平均20メートル以上を示す紫色の矢印も多く表示されています。北日本では最大瞬間風速が30メートルから35メートルに達するような暴風が吹き荒れ、大荒れの状態が続くでしょう。

暴風に加え、激しい雨も降り、大雨となるおそれがあります。また上空にはかなり強い寒気も流れ込むため、大気の状態が不安定となり、雷雲の発達する所があるでしょう。暴雨や大雨の他、落雷や竜巻などの激しい突風にも要注意です。(気象庁発表の全般気象情報

ダブル低圧部が発生へ

予想天気図(気象庁発表に筆者加筆あり)
予想天気図(気象庁発表に筆者加筆あり)

日本が低気圧の影響で大荒れとなる一方、タイトル画像の赤い丸の中付近で、今後、2つの低圧部が発生する予想です。低圧部とは周囲より気圧が低く、雲の循環はみられるものの、その中心付近がはっきりとしない熱帯擾乱(ねったいじょうらん)のことで、中心付近がはっきりと分かるようになると、熱帯低気圧に名前が変わります。

気象庁によると、あさって7日(土)午前9時の予想天気図でも、2つの熱帯擾乱は低圧部のままですが、種々の数値計算では、東側(右側)にある低圧部が今後、発達傾向を示す予想がとても多くなっています。

台風の勢力に発達も?

日本のGSM予想(ウェザーマップ)
日本のGSM予想(ウェザーマップ)

上図は、あくまでも参考までに日本の最新のGSMモデルの予想です。東側の低圧部はやがて熱帯低気圧から台風とみられる勢力に発達し、来週後半にかけて、小笠原諸島の南付近に進んでくる予想です。

今年は台風の発生数が少なく、現在、南シナ海を西進しているのが台風14号で、この時期の平年よりは、5個から6個程度少ない状態です。今後発生する低圧部が台風へ発達するかどうかは分かりませんが、台風15号に変わったとしても、かなり遅い記録となりそうです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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