台風になり得る低圧部が発生か?
熱低はベトナムで衰弱へ
台風13号が9月8日に消滅してから台風の存在しない珍しい状態が続いています(関連記事)。9月中旬から下旬というのは、大きな台風が日本付近にやってきやすい時期でもあるのですが、今年は幸いなことに台風の発生すらない状態が続いています。
台風の発生数もかなり少なく、次に発生する台風は14号ということになりますが、仮に今発生したとしても、台風14号の発生日時としては、1951年の統計開始以来、73年間で10番目程度の遅さとなります。
台風14号の遅い発生日時(1951年以降)
1位 1998年11月24日午後9時
2位 2010年10月25日午前3時
3位 1983年10月11日午前9時
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9位 1952年9月28日午後3時
10位 1953年9月26日午後9時
11位 1984年9月25日午後3時
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72位 1971年7月10日午前9時
そして今、台風の卵である熱帯低気圧が南シナ海からベトナム付近に発生しているのですが、こちらは今後ベトナムを進みつつ消滅する予想です。
低圧部が3つ、台風になり得る低圧部は?
あす27日(水)午後9時の予想天気図をみると、日本の南に低圧部が3つ並んでいます。低圧部とは周囲より気圧が低く、雲の循環は認められるものの、中心付近がハッキリとしない熱帯擾乱(ねったいじょうらん)のことで、中心付近がハッキリするようになると、熱帯低気圧に呼び名が変わります。
上図①②の低圧部は、今のところ、熱帯低気圧にまでは発達しない計算が多くなっています。③に関しては、進路や勢力にかなりブレがあるものの、熱帯低気圧として顕在化する計算も多くなっています。
発達しながら北上か?西進か?
参考までに、上図は日本のアンサンブル予報の一部を抜粋したものです。日本のアンサンブル予報はおおむね上図のような感じで、やや発達しながら週末から週明けにかけて、日本の南からフィリピンの東へ進んでくる計算が多数派となっています。
諸外国の計算をみると、日本のモデルより発達しながら沖縄の南へ到達するパターンや、発達するものの小笠原方面を北東進するパターンなど、区々の状態です。いずれにしても日本付近に影響があるとすれば、10月に入ってからとなりそうです。
参考:国立情報学研究所(デジタル台風)