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新たに発生する台風12号の動向は?東京都心は真夏日日数記録71日も大幅更新へ

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風や熱帯低気圧の雲(ウェザーマップ)

台風11号は強い勢力で沖縄へ

台風9号と11号の予報円(ウェザーマップ)
台風9号と11号の予報円(ウェザーマップ)

最新の台風や熱帯低気圧の予報円(気象庁発表)

台風9号はフィリピンの北の海上で顕著に発達し、きょう30日(水)午前9時現在、中心気圧920hPa、最大風速55メートル、最大瞬間風速75メートルの猛烈な勢力となっています。ただこの台風は今後西進し、沖縄からは次第に離れていくでしょう。

一方、台風11号は発達しながら北西方向へ進み、あさって9月1日(金)に沖縄地方に接近する見通しです。コンパクトながら暴風域を持つ強い台風として通過する予想で、沖縄方面は台風9号が離れるからといって油断はできません。今後は、台風11号に伴う暴風や高波などに警戒が必要です。

新たな台風12号は日本の南へ

熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ)
熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ)

気象庁の発表によると、グアム島の東にある熱帯低気圧が今後24時間以内に新たな台風へ発達する予想で、発生すれば、あさって1日(金)に沖縄に接近する台風11号に次ぐ、台風12号となります。

新たな台風が進む海域は海水温が30度近くあり、台風が発達するには十分な高さなのですが、今のところ、あまり発達するような予想ではなく、小笠原を通過した後、3日(日)に日本の南を西進しつつ、4日(月)には九州の南で熱帯低気圧に変わる予想です。

これはこの台風12号以外にも、複数の熱帯擾乱のような雲域が予想されているためで、この台風が単独で発達するような環境場とはなっていないことが影響しているのかもしれません。この台風を含めて、南の海上はかなり不確実性が高い状態で、この台風の他にも、別の熱帯擾乱が発生し、北上するようなことも考えられますので、最新情報にご注意ください。

衰えないどころか再び強まる太平洋高気圧

太平洋高気圧や発生が予想される台風12号の予想(ウェザーマップ)
太平洋高気圧や発生が予想される台風12号の予想(ウェザーマップ)

新たに発生が予想される台風12号が本州を避けるように日本の南を西進するのは、本州付近にある太平洋高気圧が台風の北上をブロックするためです。この太平洋高気圧は週末から週明けにかけて再び強まる予想で、これに伴い、本州付近の厳しい残暑、猛暑もまだまだ続く予想です。

東京都心の真夏日はいつ途切れる?

東京都心の16日間予報(ウェザーマップ)
東京都心の16日間予報(ウェザーマップ)

東京都心はきょう30日(水)も、午前8時頃には早くも30度以上に達し、きょうで56日連続、ことし69日目の真夏日となりました。過去1番の40日連続記録はもう大幅に更新している状態ですが、これに続いて間もなく更新しそうなのが、真夏日の年間日数記録です。

これまで最も多かったのが2010年に記録した71日で、あさって9月1日(金)にはこの記録に並び、2日(土)には72日に達するため、この記録もあっさりと更新する可能性が高いでしょう。その後もしばらく真夏日は途切れることなく続きそうで、上図の予想通りならば、12日(火)で、69日連続、ことし82日目の真夏日という、とんでもない記録となりそうです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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