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週明けにかけ季節の激変ぶりに要注意、東京都心は初夏から真冬へ乱高下か

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
東京都心の予報(ウェザーマップ)

上空はわずか2日で20度近くも急降下

上空1500メートル付近の気温予想(ウェザーマップ)
上空1500メートル付近の気温予想(ウェザーマップ)

週末から週明けにかけて、気温差が絶大となる所があるでしょう。その様子は上空1500メートル付近の気温の予想からも分かります。

あす19日(日)午前9時の時点では、平年より高いことを表す赤色に覆われており、特に赤色が濃い東日本方面では平年より10度以上も高い予想です。

ところが、あさって20日(月)午前9時には赤色の領域が南の海上に退いていき、日本海側から平年より低いことを表す青色に変わってきます。

そして、21日(火)になると、完全に青色に覆い尽くされ、すっかり真冬の姿に逆戻りとなります。

では実際に、どれ位の気温差が予想されているのか、上空の気温が観測されている茨城県つくば上空1500メートル付近の気温予想でみてみましょう。

19日(日)午前9時   8.2度(5月上旬並み)

20日(月)午前9時  -3.3度(平年並み)

21日(火)午前9時 -10.6度(真冬以下)

上記のように、わずか2日間で、上空の気温は5月上旬並みから真冬以下へと、実に20度近くも急降下する予想です。さすがに地上の気温はここまで変わることはないものの、それでも身体に堪えるような寒暖差となるでしょう。

東京都心は4月下旬から真冬へ乱高下

東京都心の予報(ウェザーマップ)
東京都心の予報(ウェザーマップ)

あす19日(日)は、朝にかけて強い南寄りの風が吹くとともに季節外れの暖気が流れ込んでくるでしょう。もし東京都心(北の丸)で、最大風速が約8メートル以上に達すれば、春一番として発表がありそうです。

そして日中にかけては晴れ間が出るとともに一気に昇温し、最高気温は21度と4月下旬並みの初夏を思わせる陽気となるでしょう。東京都心でもし20度以上となれば、昨年11月30日以来のことで、今年に入ってからはもちろん初めてのことです。

ただこの暖かさで、スギ花粉は一気に目覚め、本格的な飛散どころか、大量飛散につながる心配もありますので、花粉症の方は十分な注意が必要です。

そして上空の暖気が抜け、次第に寒気に入れ替わるあさって20日(月)は最高気温が13度に下がり、さらに強い寒気にスッポリと覆われる21日(火)は最高気温が8度と、北風のかなり冷たい真冬の寒さへと逆戻りとなりそうです。

なお、あさって20日(月)夜から21日(火)朝にかけては、関東付近で風がぶつかることによる雪雲が発生し、東京都心を含めた平野部でも小雪が舞う可能性があります。

このように週末から週明けにかけては、絶大な寒暖差とともに、スギ花粉の本格的な飛散、大量飛散に用心せねばなりません。

日本海側は大雪や吹雪のおそれ

雨や雪、風の予想(ウェザーマップ)
雨や雪、風の予想(ウェザーマップ)

21日(火)は、強い寒気にスッポリ覆われるとともに、西高東低の冬型の気圧配置が強まるでしょう。

このため、日本海側では広く雪となり、風も強まるため、北日本を中心に吹雪となる所がありそうです。また寒気の強さの程度によっては、北陸や関東甲信の山沿いを中心に、大雪となるおそれもあります。週末は気温が上がるため、雪解けが進んだところに大雪が降れば、新雪なだれの危険が高まる心配もあります。

週末から週明けにかけての季節の激変ぶりには、各方面とも要注意です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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