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熱帯低気圧が紀伊半島沖に北上中、関東から静岡で雨雲が活発化

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雲の様子(ウェザーマップ)

3時間で150ミリ以上の解析雨量

3時間の解析雨量(ウェザーマップ)
3時間の解析雨量(ウェザーマップ)

タイトル画像にある通り、熱帯低気圧が紀伊半島の沖合に北上してきており、これに伴う際立った暖湿流が静岡から関東付近に流れ込んでおり、真っ白な積乱雲が発生し、激しい雨が降っています。(関連記事

熱帯低気圧は北上しつつ衰弱する予想もありましたが、今のところ、熱帯低気圧中心付近の雨雲は逆に発達傾向を示しており、きょう26日(火)午前6時の段階で紀伊半島沖を北上中です

この影響で、静岡から関東にかけて、雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降っており、3時間の解析雨量は静岡県で局地的に150ミリ以上に達し、関東でも100ミリ前後に達している所があります。

熱帯低気圧に伴う際立った暖湿気は、これからさらに北側へと広がっていくおそれがあります。

静岡から関東甲信を中心に土砂降り

雨雲の実況(ウェザーマップ)
雨雲の実況(ウェザーマップ)

きょう26日(火)午前9時30分現在、引き続き、静岡から関東南部を中心に活発な雨雲の列が並んでおり、静岡県の御殿場市、富士市、富士宮市、また神奈川県の箱根町などで、1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨を解析しています。

活発な雨雲が通過した東京都心でも、午前9時過ぎに降水強度(1時間換算雨量)が50ミリ以上の非常に激しい降り方となりました。

これから熱帯低気圧は紀伊半島付近に到達する見込みで、熱帯低気圧の北上と共に暖湿流も北上し、群馬や栃木など関東北部や長野などでも雷を伴った非常に激しい雨の降る所が出てくるでしょう。

また熱帯低気圧が直接近づくおそれのある紀伊半島周辺でも警戒が必要です。

短い時間に一気に大雨の危険度が増す可能性があります。気象庁のキキクル(土砂災害、浸水害、洪水害の危険度)気象レーダーをこまめにチェックし、早めの防災対策を心がけて下さい。

特に山や川でのキャンプは小川や沢が一気に増水をするなど、危険度が急激に増すおそれがありますので、十分な警戒が必要です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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