今週はカミナリ列島、広範囲で連日ゲリラ雷雨のおそれ、3連休にピークか
寒気が何度も流れ込む
今週は連日のように広範囲で雷雲が発生、発達し、しかもそれが今週末からの3連休にピークとなる可能性があります。この理由は日本付近にこの時期としては強い寒気の流れ込みやすい状態が続くためです。
上図をみると、夏空と猛暑をもたらす太平洋高気圧は総じて日本付近への張り出しが弱く、盛衰はあるものの、おおむね沖縄付近から日本の南海上にかけて停滞する見込みです。さらにこの太平洋高気圧の縁辺付近には非常に湿った空気があり、本州付近へ流れ込みやすい状態も続く見込みです。
一方、大陸から日本付近にかけては西から東への空気の流れ道となっており、次々と冷たい空気が上空を通過する見込みです。真夏に上空5500メートル付近で-6度以下の寒気は広範囲で雷雨となる可能性があり、特に-9度以下の寒気は一段と雷雲が発達し、激しい雷雨をもたらすおそれがあります。
今週は東日本や北日本を中心にこの寒気に覆われる状態が続き、特に今週末からの3連休は西回りで強い寒気が流れ込むため、この不安定な状態がピークとなるおそれがあります。
3連休にかけては山へのキャンプ、登山などを計画している方も多いと思いますが、非常に危険度の高い気象条件となるおそれがありますので、最新の情報入手を心がけて下さい。
発雷確率も連日高い
湿った空気流入、地上付近での気温上昇、上空への寒気流入というトリプルパンチを受けて、連日のように雷の発生する確率(発雷確率)も高くなっており、きょう11日(月)からあさって13日(水)は上図のような予想です。
なかでも湿った空気と上空寒気の影響を受けやすい関東地方では、最も発雷確率が高く、午後になってから、北部や内陸を中心に、急激に雷雲が発達するおそれがあります。
急な強い雨や激しい雨(猛烈な雨も)、落雷や竜巻などの激しい突風、ひょうなどのおそれがありますので、天気の急変に十分ご注意下さい。気象庁から発表されている注意報や警報、気象情報からも最新情報の入手が必要です。
7月下旬にダブル高気圧が強まる?
では今度はいつ広範囲の猛暑がやってくるのでしょうか?
6月下旬に記録的な早さで梅雨が明け、記録的な暑さがやってきましたが、それは太平洋高気圧とチベット高気圧という2つの高気圧が手をつなぐように日本付近で強まり、ダブル高気圧に強く覆われたためです。(参考記事)
上述した通り、今週から来週週明け(3連休)にかけては太平洋高気圧の勢力が弱く、まず広範囲の猛暑はないと思われます。
種々のコンピュータの予想だと来週の後半以降、7月下旬になるとこのダブル高気圧を日本付近で徐々に強める計算もありますが、かなり予想がばらついています。体温をはるかに上回るような猛暑が再び広範囲でやってくるかどうかはもう少し予想を見なければなりません。