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関東甲信は週末に6月として記録的暑さのおそれ 40度近い計算も

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
猛暑(写真:つのだよしお/アフロ)

上空1500メートル付近に21度以上の暖気

上空1500メートル付近の暖気(ウェザーマップ)
上空1500メートル付近の暖気(ウェザーマップ)

きのう20日(月)は沖縄地方で梅雨明けの発表があり、きょう21日(月)は梅雨前線の影響で九州で大雨となるなど、季節が大きく前進していますが、今週末はさらに季節が加速し、関東甲信地方では6月として記録的な暑さとなるかもしれません。

上図は上空1500メートル付近の暖気の予想ですが、24日(金)から26日(日)にかけて、全国的に赤色の平年より暖かな空気に覆われ、特に関東甲信地方には21度以上の等値線(黄色い円内)がひっかかっています。

これは晴れれば地上で35度以上の猛暑日となる目安で、海風の届きずらい内陸ではさらに上がり、晴れ具合や風の吹き具合によっては、38度以上まで上がる可能性のある暖気と言えます。

6月として記録的暑さの週末か

天気と予想最高気温(ウェザーマップ)
天気と予想最高気温(ウェザーマップ)

上図はウェザーマップ発表の天気と最高気温の予想です。

日差しの戻る24日(金)から内陸では35度以上の猛暑日となり、特に25日(土)から26日(日)にかけては、館林、前橋、熊谷、佐野(栃木)で38度が予想され、さらに館林では39度の予想も出されています。

東京都心も26日(日)から27日(月)にかけて、34度の予想です。

6月の過去1位の記録は、館林39.3度前橋38.3度熊谷39.8度佐野(栃木)38.4度などとなっており、場所によっては、6月の記録に迫るか、上回るような高温が計算されています。

ちなみに6月の全国の歴代記録は、上述した熊谷の39.8度で、上位5位までが関東の39度以上となっており、いずれも2011年6月24日に記録したものです。

東京都心の6月の過去1位の記録は36.2度で、6月の35度以上はこれを含めて3回記録していますが、6月に34度以上まで上がれば、10位以内の記録に入ってくるため、6月としては際立った暑さとなりそうです。

もし予想よりも太平洋高気圧の張り出しが弱く、雲が広がりやすくなるなどした場合は、この気温より数度低くなる可能性はありますが、それでも内陸では35度前後の厳しい暑さとなることはほぼ間違いないと思われます。

南からの暖湿気の影響で、湿気も多く、暑さ指数も大きく上昇しそうで、各地に熱中症警戒アラートが発表される可能性も十分にあり得ます。週末は一気にやってくる真夏の猛暑に十分な警戒が必要です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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