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寒い東京都心、初15度以上はいつ出現?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
都心の寒さ(写真:ロイター/アフロ)

15度以上がない1月

東京都心の最高気温(気象庁発表に筆者加工あり)
東京都心の最高気温(気象庁発表に筆者加工あり)

上図は新年明けて、東京都心の1月の気温変化を表したものです。

最高気温に注目すると、真冬の目安ともいえる10度ラインを行ったり来たりしており、寒さの和らぐ日はあるものの、まだ15度以上の暖かな日は1日もありません。

近年は1月でも15度以上の暖かな日が出現する年が多く、2021年2016年2010年は3日、2014年に至っては4日も出現しました。

ではこの暖かな日は、今年、いつ初出現となるのでしょうか?

この先も寒気が居座る

上空1500メートル付近の気温のアンサンブル予報(ウェザーマップ)
上空1500メートル付近の気温のアンサンブル予報(ウェザーマップ)

上図は、上空1500メートル付近の気温のアンサンブル予報で、5日平均の気温場を表したものです。青い地域は平年より低く、逆に黄色い地域は平年より高く予想されており、それぞれ色が濃くなるほど、平年との差が大きくなります。

これによると、来週から再来週にかけても、日本付近が寒気の流れ込みやすい場となっており、少なくとも2月の半ば頃までは低温傾向が続く見通しです。

ただ平均して気温が低い場であっても、日本海に低気圧が入るなどして、突発的に気温の上昇することはあるのですが、コンピュータの予想ではどうなっているでしょうか?

2月半ば頃まではずっと寒い、15度以上はいつ?

東京都心の予想最高気温(ウェザーマップ)
東京都心の予想最高気温(ウェザーマップ)

この先の東京都心の最高気温の予想をみてみましょう。

すると突発的に暖かくなるような予想はなく、この先も真冬の目安となる10度前後で推移する見込みです。

それでも2月中旬になると、やや予想幅が大きくなり、高ければ13度から14度くらいまで上がる可能性もありますが、そのような予想はごく少数派となっており、少なくとも2月半ば頃までは厳しい真冬の寒さが続く予想です。

2月半ば以降は寒気の流れ込みがやや弱まるとみられるため、遅ればせながら15度以上の日が出現するかもしれません。

近年で15度以上の日が2月以降にずれ込んだのは、2019年2月4日、2013年2月2日、2012年2月24日、2011年2月25日などとなっており、2003年は3月3日と3月にまでずれ込みました。

ちなみに、1876年以降、初15度以上の日が3月以降にまでずれ込んだのは、2003年を含めて13回あり、1884年は4月6日と唯一4月にずれ込んだ年となっています。

今年の初15度以上の出現に注目です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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