東京は成人の日よりも連休明けに雪の可能性あり?
成人の日にかけて再び南岸低気圧
気象庁によると、東京はあさって10日(月)成人の日の予報が『曇り一時雨か雪』となっており、再び雪が降るかもしれないという予報になっています。
しかし現時点で、雪が降る可能性としては、かなり低いのではないかと思われ、その根拠としては、上空の下層寒気の退散と降水域の海上通過が挙げられます。
上図をご覧下さい。
南岸低気圧の通過に伴い平地で降雪の可能性が高まるのは、上空1500メートル付近(下層寒気)で-3度以下の寒気に覆われた場合なのですが、おととい6日(木)は、関東地方がこの強い寒気にスッポリと覆われたため、東京都心でも10センチの大雪となりました。
ところが、あす9日(日)午後9時の予想では、同じく南岸低気圧が進んできますが、下層寒気の-3度以下のラインは関東の北へと退散し、大雪の降ったおとといよりは5度前後も気温場が上昇する予想です。
このため、降水があったとしても、東京都心では雪やみぞれとして降る可能性はかなり低くなるのではないかと思われます。
次に降水域の予想をみてみましょう。
降水域もほぼ海上通過へ
南岸低気圧に伴う降水域は、あす9日(日)午後9時には伊豆諸島付近にまとまっていますが、まだ陸地にはかかっていません。
その後、あさって10日(月)成人の日の午前3時には、低気圧が八丈島付近に進むとともに降水域も東へ移動しますが、陸地にかからないまま、関東の東へ抜けようとしています。つまり、南岸低気圧に伴う降水域は関東へほとんどかからないまま通過する計算となっているのです。
ただ少しだけ気になるのは?マークをつけた付近にある降水域で、種々の計算の中には、この北側の一部の降水域が成人の日の朝にかけて、わずかに関東南部へかかる計算があるのですが、これも全体の1割にも満たない計算結果となっており、現時点では、よほど降水域が上振れしない限り、東京都心では降水現象もほとんどないまま終わるのではないかと思われます。
またおとといとは違い、仮に降水域がかかってきたとしても、下層寒気が退散していますので、東京都心では雪ではなく、雨が主体で降る可能性が高いのではないかと思われます。
むしろ連休明けに雪の可能性?
東京都心では、成人の日よりも、むしろ連休明けの11日(火)夜遅くから12日(水)明け方にかけて、降雪の可能性がありそうです。
上図をみると、11日(火)夜の時点で、低気圧や前線に伴う大きな降水域は東の海上へ抜けるのですが、これとは別に関東付近に取り残されたような降水域が出現しています。
これは北風と西風のぶつかり合いにより発生した降水域で、この降水域が生じている間に、大陸から雪を降らせるような-3度以下の強い下層寒気が関東へ流れ込んでくる予想です。
もしこの予想通りならば、夜降り出した雨が夜更け過ぎに雪へと変わっていくようなイメージとなっており、降水や寒気の強さによっては、うっすら雪が積もってもおかしくない状況だと思われます。
この予想にも、もちろんブレがあるのですが、成人の日よりは降雪に至る可能性は高いと思われますので、今後の情報に、念のため、ご注意下さい。