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GWなのに北海道は雪化粧の所も?本州は大雨に警戒

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
北海道の雪道(写真:GYRO_PHOTOGRAPHY/イメージマート)

本州は大雨警戒

雨の予想(ウェザーマップ)
雨の予想(ウェザーマップ)

GWの初日、29日(木)昭和の日は、低気圧の通過に伴い、本州付近で大雨のおそれがあり、気象庁からも大雨に関する全般気象情報が出されました。

東海や関東甲信、東北の太平洋側を中心に、雷を伴った非常に激しい雨が降り、大雨となる所がありますので、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水などに警戒が必要です。

そして低気圧の雨雲は30日(金)にかけて北日本へ北上していきますが、気温の低い北海道の内陸では広く雪となり、雪化粧する所も多くなりそうです。

北海道の内陸は雪に

雨や雪、風の予想(ウェザーマップ)
雨や雪、風の予想(ウェザーマップ)

低気圧に伴う雨雲は30日(金)には北海道付近へ進みますが、北から寒気を引き込むため、内陸を中心に午後から雪の範囲が増える見込みです。

また低気圧が発達するため、オホーツク海側を中心に北風も強まるでしょう。

雪のピークは30日(金)夜

雨や風の予想(ウェザーマップ)
雨や風の予想(ウェザーマップ)

低気圧は30日(金)夜にかけて、北海道東部付近を北上し、その後オホーツク海で一段と発達する見込みです。

この影響で、北海道北部は降雪がピークとなりそうで、層雲峡など山沿いを中心に雪の量が増えるかもしれません。

なお5月1日(土)には降雪が弱まりますが、GW中は冷たい空気の影響で、まだまだ雪の降る日が予想されています。

内陸中心に雪化粧か?

予想降雪量(ウェザーマップ)
予想降雪量(ウェザーマップ)

上図はコンピュータが予想した48時間の降雪量です。

北海道北部は内陸を中心に比較的広い範囲で1センチ以上の降雪が予想されており、山沿いでは10センチ以上の青い所も目立っています。

層雲峡のあたりでは局地的に20センチから30センチ程度の降雪の計算もあります。

北海道北部やオホーツク海側はGWまで雪の季節

ウェザーマップより
ウェザーマップより

北海道北部やオホーツク海側は、5月のGWの頃までは度々降雪が観測されるため、GWくらいまで雪が降ってもさほど驚くことはない気象現象と言えます。東京の季節感覚で言えば、ちょうど桜が見頃を迎える3月下旬頃に相当するかもしれません。

上図にある通り、2013年にもGWに雪が降り、この時は平地でも積雪を観測しました。また今回、計算上一番の降雪が見込まれている層雲峡では、この時5月3日に14センチの降雪を観測しています。

まだまだ雪が降る季節だとは言え、積雪が生じるような降り方をすれば、季節的にも注意を要する雪になることは間違いありませんので、北海道は雪の情報にもご注意下さい。

北海道の最も遅い雪は6月8日

これまで気象台で観測された北海道の最も遅い雪、いわゆる最晩の雪は、1941年に網走で観測された6月8日となっています。

この他、北海道の最晩の雪の記録は、旭川5月30日、稚内5月29日、帯広5月26日、札幌5月25日などです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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