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北海道で記録、朝はダウンが必要な寒さ、昼は真夏日の季節感

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
阿寒湖(写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート)

北海道で初真夏日

3日の最低気温と最高気温(気象庁発表に加工)
3日の最低気温と最高気温(気象庁発表に加工)

緊急事態宣言下で、ステイホームが求められているGWではありますが、きのう2日(土)は本州付近で真夏日が100地点近く出るなど、今年一番の暑さの所が多くなり、きょう3日(日)も北日本を中心に暑さが続いています。

最高気温をみると東北地方で赤い30℃以上の真夏日が続出している他、北海道の4地点でも今年初の真夏日を記録しています。

そしてこの北海道の最低気温に注目すると、濃い青色の5℃未満の所も多くなっており、朝と昼の気温差が25℃以上という、本州付近ではなかなか味わえない気温差となっています。

朝はダウン、昼は半袖の季節感

3日の北海道の最低気温と最高気温(筆者作成)
3日の北海道の最低気温と最高気温(筆者作成)

けさ全国で最も気温が下がったのは北海道の阿寒湖畔。

最低気温は1.0℃まで下がり、これでも平年よりは少し高めの気温ではありますが、氷が張るような寒さで、ダウンが活躍するような空気の冷たさとなりました。

ところが日中は暖かな空気と強い日差しで気温が上がり、最高気温は28.0℃と平年より15℃以上も高く、まさに半袖1枚でちょうどいい位の暑さとなりました。

阿寒湖畔の最も暑い時期(8月上旬)の平年の最高気温は24℃位ですから、現地にしてみれば、真夏をはるかに上回るような暑さだったということになります。

ちなみに汗ばむ陽気だったきょうの東京都心の最高気温でさえ25.8℃、最低気温は16.5℃だったことを考えると、この気温差がいかに激しいものかが分かるかと思います。

さらに北海道はきょう上図のように4地点で30℃以上の真夏日を記録していますが、中徹別では最低気温2.7℃、最高気温30.5℃で、日較差(一日の気温差)は27.8℃にも上っています。

もともと本州付近より日較差が大きくなりやすい北海道ですが、ここまで開くのはけっこう珍しいかと思います。

ただ過去には北海道で日較差が30℃以上となったことが何度かあり、2017年5月3日には中徹別で、最低気温-1.8℃、最高気温28.4℃で、日較差30.2℃を記録、また1985年5月24日には川湯で、最低気温1.1℃、最高気温31.6℃で、日較差30.5℃などを記録しています。

また長野県の菅平では、2007年2月5日に、最低気温-20.3℃、最高気温11.2℃で、日較差31.5℃を記録したこともあります。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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