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GWは気温上昇で真夏日の出現も?絶好すぎる”お出かけ日和”に要注意

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
晴天と鯉のぼり(写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート)

GWは”絶好のお出かけ日和”に要注意

ウェザーマップからGW期間中の5月6日までの16日間予報が発表されました。

これによると今週いっぱいは上空の寒気が優勢で、北日本を中心に、この時期としては低温の傾向が続きますが、来週になると様相が一変、上空に暖かな空気が流れ込むため、気温が上昇し、広い範囲で晴れて25℃以上の夏日となるのはもちろん、内陸を中心に、30℃以上の真夏日の出現も想定内です。

例年ならば、まさに絶好のお出かけ日和、行楽日和となるわけですが、今年は全国緊急事態宣言の中、5月6日までは外出自粛要請が出されていますので、この好天がこれまでの努力を無駄にするような事態を招かぬよう、十分に注意しなければなりません。

まさに”絶好のお出かけ日和”に要注意となりそうです。

では少々詳しくみてみましょう。

週末までは寒気優勢

上空の寒気予想(ウェザーマップ)
上空の寒気予想(ウェザーマップ)

今週は大陸からスケールの大きな寒気の渦が日本付近を通過していきます。

特に水曜日から金曜日頃にかけては、上空1500メートル付近で冬の名残とも言える0℃のラインが本州付近まで南下し、北日本には平地でも雪になるような-6℃のラインがかかる予想です。

この影響で、北海道を中心に北日本では雪の降る寒さの所もありそうで、東日本や西日本でもひと月前に戻ったような空気の冷たさの所が多くなりそうです。

ところが来週になると状況が一変します。

来週は上空暖気とともにGW突入へ

上空の暖気予想(ウェザーマップ)
上空の暖気予想(ウェザーマップ)

来週になると、上空の寒気は抜け、大陸で育った暖かな空気が日に日に日本の上空へ流れ込んでくる予想です。

おおまかには上空1500メートル付近で9℃以上の暖気は地上で25℃以上の夏日をもたらし、さらに12℃以上の暖気は地上で30℃以上の真夏日をもたらす力のある暖気と言えます。

上空の暖気は来週の木曜日から金曜日頃をピークに、GWいっぱい居座る可能性があります。

GWは広く25℃以上で、内陸は30℃以上も

16日間予報(ウェザーマップ)
16日間予報(ウェザーマップ)

ウェザーマップが発表した最新の16日間予報によると、GW期間中と言える4月29日~5月6日にかけて、最終盤は雨の可能性がありますが、おおむね晴れの天気が続く予想です。

そして最高気温に注目すると、東京は連日25℃前後の汗ばむ陽気が続き、5月1日には27℃位まで上がる予想です。

内陸の群馬県館林に注目すると、さらに高温は顕著で、30日と1日は29℃まで上がり、予想幅の上振れとなった場合、軽く30℃を超えるような予想です。

京都や日田(大分)など、西日本にかけても、同じような傾向となっています。

まだ10日以上先なので、もちろん予報変わりも考えられますが、GWの期間中は平均すると3日に1日程度は雨が降りますので、ここまでの好天続きとなれば、比較的珍しいと言えるでしょう。

あまりにも皮肉な行楽日和となるかもしれませんが、これまでの努力を無駄にしないよう、いくら好天でも、外出は出来る限り、控えないといけません。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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