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関東地方と九州北部地方で春一番、北日本は大荒れ警戒

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
22日9時の天気図(ウェザーマップ)

東京北の丸で基準を満たし、春一番

22日11時の風と気温(気象庁資料に加工)
22日11時の風と気温(気象庁資料に加工)

タイトル画像にもある通り、きょうは低気圧が日本海を発達しながら進んでいる影響で、各地で南風が強まっており、この風が関東地方で春一番となりました。またけさにかけて九州北部地方でも春一番が吹きました。

関東地方の春一番は、立春から春分までに吹く初めての強い南風で、東京北の丸で平均約8メートル以上の風(最大風速)を観測することが条件となっています。

東京北の丸では、午前10時頃から南風が強まりだし、午前10時51分までの平均風速が8.1メートルとなり、条件を満たしたため、春一番の発表となりました。気温も17℃を超えて、4月並みの陽気となっています。

関東地方で2月中に春一番が吹くのは3年ぶりとなります。

爆弾低気圧で北日本は大荒れ警戒、花粉も大飛散か?

今年の春一番の天気図(ウェザーマップ)
今年の春一番の天気図(ウェザーマップ)

春一番は、東日本や西日本で発表されており、年によって一斉に吹くこともあれば、バラバラに吹くこともあり、また期間限定ですから、吹かない年もあります。

一斉に吹く年は、低気圧が日本海で顕著に発達しながら東進する時で、2009年2007年2004年などが当てはまります。このような年は春一番が大荒れとなることがあり、警戒を要します。

またバラバラに吹く年でも油断は出来ずに、非常に強い風を伴うことがあります。

今年は後者のパターンで、2月12日に四国で、2月16日に東海北陸で吹くなど、バラバラに吹いている年ではありますが、あす日曜日にかけて、低気圧が急速に発達し、いわゆる爆弾低気圧となりながら、北日本付近を通過する見込みです。

北日本は春の嵐から冬の嵐に変わり、日曜日にかけて、最大瞬間風速30メートル以上の暴風を伴った猛烈な吹雪となる所があるでしょう。

気象庁から、北海道東北北陸に防災情報が出されています。

交通機関に影響するおそれもあり、警戒が必要です。

また関東から九州は、日曜日から月曜日にかけて、非常に多くの花粉が飛び、場所によっては猛烈な飛散(大飛散)となるおそれがありますので、あわせて注意が必要です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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