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新年明けてもスキー場の雪不足はまだ続く、来週は暖気流入で雨も?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
スキー場(写真:アフロ)
1月2日午前8時の天気(ウェザーマップ)
1月2日午前8時の天気(ウェザーマップ)

年越しからの寒気の影響で、ようやく日本海側である程度の雪が降り、深刻な雪不足が続いているスキー場にも恵みの雪が降りました。

けさ8時の段階でも新潟県から北の日本海側で雪の降っている所が多く、この24時間の降雪量は、新潟県から北日本にかけての山沿いの多い所で、20センチから40センチ程度に達しています。

その一方で、寒気は西日本ほど弱く、新潟県を除いては北陸でもあまり雪は降っておらず、山陰地方では晴れ間が広がっている状況です。

正月の積雪としてはかなり少ない

積雪と平年比(気象庁)
積雪と平年比(気象庁)

気象庁が発表しているきょう午前8時現在の積雪とその平年比は上記の通りです。

年越し寒気の影響でまとまった雪の降った岩手県などの東北で平年より多い所はありますが、全体としては平年の40%未満をあらわす濃い青色の所が多くなっており、特に新潟県を除く北陸地方(富山県、石川県、福井県)では積雪すらない状態です。

このため、新潟県では滑走可能なゲレンデが増えてきたようですが、その他の北陸地方では新年が明けてもまだ滑ることが出来ないスキー場が沢山あります。

例えば、立山山麓スキー場宇奈月スノーパーク白山セイモアスキー場、白山一里野温泉スキー場金沢市営医王山スキー場など。

これはごく一部で、人工降雪機のないスキー場ではまだまだ雪待ちの所が多くなっています。

寒気は南下せず、来週は暖気優勢か?

上空の寒気予想(ウェザーマップ)
上空の寒気予想(ウェザーマップ)

今後年越し寒気の影響は弱まりますが、週末には比較的強い寒気が北日本や東日本を中心に通過するでしょう。このため北陸以北の日本海側では山沿いを中心にまとまった雪の降る所もありそうです。

ところがこの寒気も一時的で、西日本までは流れ込まない予想です。

そして週が明けると、寒気は北海道まで北上し、変わって低気圧の接近と共に、平年よりもかなり暖かな空気が流れ込むため、来週の中頃は東日本や西日本のスキー場でも雪ではなく、雨が降るタイミングがありそうです。

その後も顕著な寒気の南下は予想されてなく、スキー場の雪不足が解消される状態がいつになるのか?難しいところです。

ではウェザーマップの最新予報をみてみましょう。

3連休明けにようやく雪が続く?

16日予報(ウェザーマップ、アルファベットは信頼度、%は降水確率)
16日予報(ウェザーマップ、アルファベットは信頼度、%は降水確率)

ウェザーマップの最新予報によると、来週の水曜日頃は暖気が流れ込むため、金沢や鳥取で15℃前後まで気温が上昇し、標高の高い所を含めて雨になりそうです。

その後もまとまった雪の予報はなく、成人の日を含む3連休が終わる頃からようやく連日雪の予報が出されています。

もしかしたらこの頃になって、ようやく滑走できる状態となるスキー場が沢山出てくるのかもしれません。

ちなみに東京は来週の水曜日は雨ですが、3連休の頃は南岸低気圧で雪の降る可能性もあり、今後要注目です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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