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台風16号が発生し、週末にかけて日本の南へ北上か

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
巨大な熱帯低気圧の雲(ウェザーマップ)

24時間以内に台風16号が発生か

天気図の変化(ウェザーマップ)
天気図の変化(ウェザーマップ)

フィリピンの東にあった低圧部が熱帯低気圧に変わっています。

そしてこの熱帯低気圧が今後24時間以内に台風へ発達する見込みという情報が気象庁から発表されました。首都圏を直撃した台風15号に次ぐものですから、発生すれば台風16号ということになるでしょう。

現在フィリピンの東にある熱帯低気圧はコンパクトだった台風15号とは比較にならないほどの巨大な渦循環を伴っており、その大きさは東西約2000キロにも及んでいます。

あす木曜日午後9時、台風が発生した後の予想天気図では、等圧線が日本付近を包み込むほど大きくなっており、台風が発生する前から早計ではありますが、発生すればすぐにでも大きな台風(巨大な台風)となるかもしれません。

問題は木曜日以降の進路ですが、まだ不確実性が大きいものの、3連休にかけて、日本の天気に影響する可能性も出てきています。

”台風16号”はいつどこへ?

台風と太平洋高気圧の関係(ウェザーマップ)
台風と太平洋高気圧の関係(ウェザーマップ)

新たに発生する”台風16号”の動向ですが、予想天気図にも出ている通り、木曜日の午後9時には、日本の南、北緯20度ライン付近へ到達する見込みです。

そして注目はその頃まで台風の北側を覆っていた太平洋高気圧が衰弱し、高気圧の壁がなくなることです。台風はこのように高気圧の弱まったところを進む傾向がありますので、週末にかけて、日本の南をゆっくりと北上する計算が大勢を占めてきています。

このあたりからの動向はまだかなり不確実ではありますが、最悪は大きな台風が3連休中に本州付近へ近づくことも考えられますので、最新の情報にご注意下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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