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台風15号、東京でも最大瞬間風速50メートルの烈風予想

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
関東や東海に接近中の台風15号の雲(ウェザーマップ)

強い台風15号、首都圏を直撃へ

台風15号の予報円(ウェザーマップ)
台風15号の予報円(ウェザーマップ)

最新の台風情報(気象庁発表)

きょう午前6時現在、台風15号は強い勢力を維持したまま、八丈島の南の海上を北西に進んでいます。

このあと今夜にかけて、伊豆諸島に沿うように北上した後、今夜遅くからあす月曜日の未明頃、伊豆半島から関東南部に強い勢力で上陸するおそれが高まっており、その後も勢力を維持したまま首都圏を通過する見込みです。

もし関東へ上陸すれば、過去最強クラスでの上陸となりそうです。

台風が直撃する首都圏では過去に経験したことがないような記録的な暴風に見舞われるおそれがあり、東京地方でも東京湾の近くを中心に最大瞬間風速は50メートルと予想されています。

予想される最大瞬間風速と、()内はこれまでの1位の記録です。

伊豆諸島60メートル

(大島57.0、三宅島55.4、八丈島67.8)

東京地方50メートル

(東京都心46.7、羽田41.7、江戸川臨海41.0、八王子45.6)

神奈川県、陸上45メートル、海上60メートル

(横浜48.7、辻堂39.8、三浦38.5、小田原31.6)

千葉県、陸上45~50メートル、海上60メートル

(千葉48.6、館山50.0、銚子52.2、成田36.0)

気象庁が発表している風の強さと吹き方によると、最大瞬間風速が40メートル~50メートルになると、走行中のトラックが横転し、多くの樹木が倒れ、家屋の屋根が損壊し、60メートルになると、家屋の倒壊、ブロック塀や電柱なども倒壊するようなまるで竜巻に匹敵するような烈風となります。

まだ穏やかなうちに、ベランダにある鉢植えや物干し竿など、風の影響を受けやすいものは屋内へ収納し、窓ガラスのひび割れ、窓枠のガタツキや飛来物対策を行った方がいいでしょう。

今回の台風は強い勢力で東京湾の西側を北上する予想なので、東京湾での高潮にも十分な注意が必要です。

短期集中型の大荒れ

月曜日の雨と風の予想(ウェザーマップ)
月曜日の雨と風の予想(ウェザーマップ)

台風15号は勢力が強いもののスケールは小さいため、大荒れの時間はせいぜい6時間程度と思われます。

ただこの間に記録的な暴風や200から300ミリ前後の大雨に見舞われそうです。暴風はもちろんですが、猛烈な雨が数時間降り、あっという間に河川の増水や低い土地の浸水などが発生するおそれがあり、雨による災害にも厳重な警戒が必要です。

東京都心のピークで言えば、日曜日の夜遅く~月曜日の明け方で、なかでも上図のように台風の中心が最も近づいている月曜日の午前3時頃が最大のピークとなりそうです。この頃に最大瞬間風速50メートルの烈風が吹くかもしれません。

月曜日の午前8時の頃にはすでに大荒れのピークは越えるものと思われますが、それまでの暴風や大雨の影響で、交通機関に大きな影響が出ている可能性があります。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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