8月最終週を占う熱帯低気圧が発生
台風11号と秋雨前線
きのう先島諸島の南を通過した台風11号はその後も西寄りに進み、きょう午前9時頃、中国大陸へ上陸しました。
今後は勢力が弱まり、中国大陸で熱帯低気圧に変わる予想です。
ただこの台風からの暖湿気が九州付近にかかる秋雨前線に流れ込み、活発な雨雲を発生させています。九州は南部を中心に、あす月曜日にかけても雷を伴った激しい雨が降るおそれがあり、注意が必要です。
予想通り次の熱帯低気圧が発生
一方、フィリピンの東にある低圧部が気象庁の予想通り、きょう午前9時に熱帯低気圧(天気図中のTDマーク)に変わりました。
月曜日から火曜日にかけて、フィリピンの東を西寄りに進む予想です。
そしてこの熱帯低気圧が今後台風になるか?あるいは沖縄付近を北上するか?秋雨前線を活発にするか?などにより、8月最終週の天候が大きく変わる可能性があり、まさに8月最終週を占う熱帯低気圧の発生です。
太平洋高気圧と熱帯擾乱の動向は?
きょう発生した熱帯低気圧は今後、台風になるかもしれませんが、ひとまず熱帯擾乱(熱マーク)として上図に示しました。
熱帯擾乱は水曜日から金曜日頃にかけてフィリピンの北部周辺に達する見込みですが、このあたりでかなりのブレを伴っています。
まず沖縄付近の太平洋高気圧が今のまま強い状態が続けば、熱帯擾乱はあまり北上成分を持たずにフィリピンを横切るように西進した後、南シナ海へ抜ける可能性が考えられます。
一方高気圧の勢力が弱まれば金曜日頃に沖縄近海へ達していることも考えられ、その後太平洋高気圧の周りを通り、本州付近を指向する可能性も考えられます。
さらに西日本から日本海側にかけて秋雨前線に伴うまとまった降水域も計算されており、最悪は台風が沖縄付近を北上し、秋雨前線を活発化させ、本州付近でも広く大雨になるというシナリオですが、これも少数派ながら想定内です。
とにかくきょう発生した熱帯低気圧が今後台風となるか?あるいはその後の進路はどうなるか?などにより8月最終週(特に月末)の天候が大きく変わりそうです。