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熱帯低気圧が発生し九州接近へ。猛暑和らぐも大雨に警戒を。

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
二つの熱帯擾乱の雲(ウェザーマップ)

今夜熱帯低気圧が発生し、九州接近へ

実況天気図と予想天気図(ウェザーマップ)
実況天気図と予想天気図(ウェザーマップ)

けさ6時の実況天気図をみると、日本の南東海上には熱帯低気圧があり、沖縄付近には周囲より気圧は低いものの、中心が定まらない低圧部が解析されています。

タイトル画像の雲の様子をみると、日本の南東海上にある熱帯低気圧は前回の記事中の雲aが発達したものですが、かろうじて渦を巻いているのが分かる程度です。

どうやらこのあとは発達することなく消滅に向かいそうで、今夜9時の予想天気図からも姿を消しています。

一方、沖縄付近にある低圧部あたりで、今後中心が一つまとまり、小さいながらも熱帯低気圧として、今夜九州へ近付く予想です。

形は小さいものの、周辺の暖湿気とともに日本付近へ流れ込み、さらに大陸から流れ込む上空の寒気などとも衝突するため、あす火曜日にかけて、広く雨雲が発達するでしょう。

猛暑は和らぐものの、大雨には警戒が必要です。

今夜熱帯低気圧が九州南部へ近付く

月曜日午後9時の雨や風の予想(ウェザーマップ)
月曜日午後9時の雨や風の予想(ウェザーマップ)

今夜午後9時になると、発生する熱帯低気圧が鹿児島県の西海上に北上し、これに伴う活発な雨雲の一部が九州へかかり始めるでしょう。

またこれとは別に能登半島付近に小さな低気圧が発生する見込みです。

あす未明には活発な雨雲のラインが発生

火曜日午前3時の雨や風の予想(ウェザーマップ)
火曜日午前3時の雨や風の予想(ウェザーマップ)

あす火曜日の午前3時には、熱帯低気圧と低気圧をむすぶように活発なライン状の雨雲が発生し、西日本の日本海側で、雨脚が強まる見込みです。

火曜日は日本海側を中心に大雨警戒

火曜日午前9時の雨や風の予想(ウェザーマップ)
火曜日午前9時の雨や風の予想(ウェザーマップ)

火曜日の午前9時になると、このライン状の雨雲がさらに活発となりながら、日本海側にゆっくりと南下してくる見込みです

この影響で、九州から東北にかけての日本海側で雨の所が多くなり、北陸などを中心にかなり雨雲が発達する予想です。

所々で雷を伴った激しい雨が降り、非常に激しく降るおそれもあります。

またこのライン状の雨雲の北側には寒気も流れ込んできているため、暖湿気と寒気の衝突などにより、線状のような降水帯が発生すると、局地的に猛烈な雨が降ってもおかしくない状況となります。

日本海側だけではなく、関東などの太平洋側でも所々で雨雲が沸き立ち、雷を伴って、激しく降る所が出てくるでしょう。

今のところ、上記の熱帯低気圧は台風まで発達する予想はありませんが、中心付近では平均12メートル以上の強風を伴う見込みで、九州などは強風や高波にも注意が必要です。

日差しが少なくなるため、これまでのような全国的な猛暑は影をひそめるものの、一転、広く大雨となるおそれがあり、警戒が必要です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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