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台風28号発生、3連休に小笠原の南へ?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風28号と熱帯低気圧の雲(ウェザーマップ)

強い勢力で小笠原の南へ?

台風28号の予報円(ウェザーマップ)
台風28号の予報円(ウェザーマップ)

最新の台風や熱帯低気圧情報(気象庁発表)

日本の南方海上にあった二つの熱帯低気圧のうち、東側にあった熱帯低気圧が昨夜9時、台風28号に発達しました。

今後海水温が28℃以上ある暖かな海域を北西に進みながら発達し、3日後の土曜日午前3時には、中心気圧970hPa、最大風速35メートル、最大瞬間風速50メートルの強い勢力に発達する見込みです。

最新の予報円に注目すると、土曜日の直径は約520キロと比較的小さくなっており、このあたりまでは精度がかなり高いことを表しています。

ところが、4日後の日曜日、5日後の月曜日にかけて、予報円が急激に大きくなっており、特に月曜日の予報円の直径は約1400キロにも及んでいます。

しかも予報円が重なるようになっており、3連休の終盤、週明けにかけての進路予想には、かなりの不確実性が伴うことを物語っています。

北緯20度付近まで進んでくると、海水温がやや低下することや北側の乾いた冷たい空気を巻き込むため、動きがほとんどないまま衰弱することも考えられますが、もし予報円の北側に進んでくれば、週明けにかけて小笠原諸島に近付くことも考えられますので、念のため、ご注意下さい。

なお、偏西風帯は季節通りに本州の南まで南下していますので、本州付近まで北上してくる可能性はごく小さいと言えるでしょう。

台風29号も発生へ

熱帯低気圧情報(ウェザーマップ)
熱帯低気圧情報(ウェザーマップ)

なお、もう一つの熱帯低気圧はフィリピン付近を西寄りに進んでいます。

予想よりも台風へ変わるタイミングが遅れていますが、フィリピンを通過した後、南シナ海へ抜けるとともに台風へ変わるかもしれません。

発生すれば台風29号となりますが、この台風が日本へ影響することはなさそうです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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