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梅雨の予行演習?ゴールデンウィーク明けは大雨に警戒を!

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
ゴールデンウィーク明けは激しい雨の恐れ(ペイレスイメージズ/アフロ)

梅雨の予行演習?

6日~7日の予想天気図。気象庁HPより抜粋。
6日~7日の予想天気図。気象庁HPより抜粋。

日曜日~月曜日にかけての予想天気図をみてみましょう。

大陸から伸びてくる低気圧を伴った前線が日曜日には九州付近に達し、月曜日にかけて関東付近まで伸びてくる予想です。

この前線付近には太平洋高気圧の縁を回るように南から暖かな湿った空気が勢いよく流れこむため、前線の性質は梅雨前線に近いものと言えます。

梅雨入りの発表があればまさに梅雨前線とも言えますが、まだまだ停滞するわけではなく南に下がっていきますので、言うなれば梅雨の予行演習とも言える状況かもしれません。

ではこの前線や低気圧に伴う雨雲の予想をみてみましょう。

日曜日は西日本で雨降り出す

6日(日)午後6時の雨雲予想。ウェザーマップより。
6日(日)午後6時の雨雲予想。ウェザーマップより。

日曜日の午後になると、活発な雨雲が大陸から朝鮮半島南部をかすめるようにして西日本の日本海側に到達し、次第に雨が降り始める予想です。

九州北部や中国地方では夜遅くなるにつれて本降りの雨となり、雷を伴って激しく降る所が出てくるでしょう。南風も強まってきそうです。

月曜日の朝は西日本中心に警戒

7日(月)午前6時の雨雲予想。ウェザーマップより。
7日(月)午前6時の雨雲予想。ウェザーマップより。

月曜日の朝は西日本の日本海側から北陸地方に活発な雨雲が広がり、雨が激しく降る所があるでしょう。風も強まるため、荒天となりそうです。

また東海~九州にかけての太平洋側でも、湿った南風のぶつかる南に向いた地域を中心に激しい雨が降り、大雨となっている所もありそうです。

月曜日の朝の通勤通学の時間帯は東海や北陸~九州にかけて、交通機関の乱れにも注意が必要です。

なお低気圧や前線が南へよれば、活発な雨雲が太平洋側を主体に通過する恐れもあります。

月曜日の帰宅時間は都心でもザーザー降りか

7日(月)午後6時の雨雲予想。ウェザーマップより。
7日(月)午後6時の雨雲予想。ウェザーマップより。

月曜日の夜になると、活発な雨雲が東に移動するため、東海や関東でザーザー降りの雨となり、強い南風を伴う荒天となる恐れがあります。

東京都心でも雨となりますが、今のところ、雨のピークは月曜日の夕方~夜にかけてで、ちょうど帰宅の時間帯に最も雨や風が強まる心配があります。

ただし低気圧が南を通ればここまで強まらない可能性もあります。

火曜日は沖縄で梅雨の前哨戦?

8日(火)午前9時の雨雲予想。ウェザーマップより。
8日(火)午前9時の雨雲予想。ウェザーマップより。

火曜日になると前線に伴う長々とした雨雲の帯は本州の南へ南下するため、東~西日本の雨は止む見込みです。

その一方で、雨雲の南下してくる沖縄では雨となるでしょう。

この雨雲が沖縄付近でうろうろするようなことになると『沖縄で梅雨入りの発表』もあり得るのですが、来週後半には一旦衰弱し、前線としての活動がハッキリしなくなる見通しで、沖縄の梅雨入りはもう少し先になるのではないかと考えています。

ただ沖縄の梅雨入りの平年値は5月9日頃ですから、もう梅雨の季節が近付いていることは間違いありません。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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