5日(金)は太平洋側で降雪の恐れ。首都圏のピークは帰宅時間か?
雪を降らせる典型的な南岸低気圧
2日~4日(火~木)にかけて、冬型の気圧配置が強まり、新春寒波が流れ込むため、日本海側や山沿いでは大雪や吹雪に警戒が必要です。
一方、5日(金)になると冬型は弱まり、日本海側の降雪も弱まりますが、今度は東シナ海で発生する低気圧が本州の南岸を進む予想です。
5日午前9時、九州南部のすぐ西側にある低気圧は夕方には四国の南海上へ進み、夜には東海から関東の南へ進んでくる見通しです。
これはいわゆる”南岸低気圧”と呼ばれる低気圧で、冬季の太平洋側に雨や雪をもたらす典型的な低気圧とも言えます。
寒気が滞留する中を低気圧が進む
南岸低気圧の場合、雨になるか雪になるか、大まかな判断の目安となるのは上空約1500メートルの気温で、0℃以下ならば雪が混じる可能性があり、-3℃以下ならば雪の可能性が高まり、-6℃以下ならばほぼ間違いなく雪になります。
5日(金)朝の予想をみると、低気圧に近い九州や四国の一部を除いて寒気に覆われており、特に近畿から関東甲信にかけて、-3℃~-6℃以下の強い寒気に覆われている状態です。
低気圧が南岸を進むにつれてこの寒気はやや北上しますが、それでも関東甲信(首都圏)を中心に雪を降らせるには十分な寒気が居座る中、低気圧が東進する可能性が高いとみられます。
問題はどれくらいの降水量になるのかですが、低気圧に近い九州や四国では多くなるものの、この方面は標高の高い所を除き、雪やみぞれから次第に雨に変わるところが多くなるでしょう。
一方、関東甲信などは雪の可能性が高いものの、低気圧の進路次第で降水量が変わるため、まだ予想の振れ幅が大きくなっています。
ただ最悪は平野部でも積雪まで想定する必要があるかもしれません。
5日(金)朝の天気分布予想
5日(金)朝の天気分布の予想をみると、西日本はすでに広い範囲で雪が降っている予想です。
関東甲信地方ではまだ少し晴れ間もありそうですが、次第に雲が厚くなり、昼過ぎから夕方にかけて、雪の降り出すところが多くなるでしょう。
ピークとなるのは低気圧が伊豆諸島付近を通過する夜から夜遅くにかけて(18時~24時頃)で、ちょうど帰宅の時間と重なる可能性があります。
このまま雪の予想が変わらなければ、気象庁から太平洋側の雪に関する情報が出されると思いますので、今後の情報にご留意ください。