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沖縄県で3か月連続の真夏日を記録中。

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
沖縄県はまだまだ暑い。(ペイレスイメージズ/アフロ)

きょうで93日連続真夏日

気象庁データを元に筆者が作成
気象庁データを元に筆者が作成

沖縄はもともと南に位置しているため、夏期期間はもちろん暑いのですが、今夏の沖縄は異例の暑さが続きました。

沖縄本島の那覇では6月20日から30℃以上の真夏日が始まり、先日の台風18号の雨で9月13日に途切れるまで、85日連続の真夏日となりました。(過去の記録77日連続を更新)

一方、この時に真夏日が途切れず、まだまだ記録が続いているのが沖縄本島の東に位置している沖縄県の大東島地方です。

南大東空港(旧東)と北大東島の2地点では、6月21日から真夏日が続いており、きょう(9月21日)で93日連続の真夏日となりました。

この2地点は2003年からの記録となりますが、1942年からの統計がある南大東島でも6月22日からきょうまで92日連続の真夏日となっています。

*日本における連続真夏日の記録は、2013年に同じく南大東で記録した116日連続です。(それまでは日本の最東端として知られている南鳥島で1995年に記録した115日連続でした。)

今後、この記録にどこまで迫るのか?注目されます。

ちなみに、島しょ部以外の記録では、熊本の89日連続(1894年)があり、大阪は75日連続(1994年)、東京は40日連続(2004年)が最長です。

100日連続は可能性が高いか?

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今後、本州付近は偏西風の影響で周期的な天気変化となりますが、日本の南では相変わらず太平洋高気圧の勢力が強く、気温の高い状態が続く見込みです。

きょう気象庁から発表された大東島地方の週間予報やウェザーマップの10日間予報では少なくとも今月いっぱいは30℃以上が予想されており、予想通りに真夏日が続けば、南大東空港と北大東島では9月28日に、南大東島では9月29日にそれぞれ100日連続の記録に到達することとなります。

原因は台風が避けたこと

今年の台風経路図(デジタル台風から抜粋、加工あり)
今年の台風経路図(デジタル台風から抜粋、加工あり)

沖縄周辺の海は暖かく、7月~9月頃にかけて30℃前後の状態が続きます。

ですから晴れさえすれば、連日のように30℃以上の真夏日が続くわけですが、さすがに曇雨天の天気となった時には30℃に届かない日が出てきます。

そしてこの曇雨天をもたらす最大の要因は台風です。

今年の那覇の連続真夏日に終止符を打ったのも先日の台風18号でしたが、大東島地方ではこの影響が小さく、真夏日が途切れませんでした。

今年のこれまでの台風の経路図(デジタル台風より)をみてみると、長寿台風と騒がれた台風5号が8月上旬に大東島地方の北側を通過しましたが、この台風も比較的離れて通ったため、雨の降っている時間は短く、真夏日が途切れませんでした。

これらの台風以外、今年の台風は大東島地方を避けるように通過しており、台風の影響が少なかったのと高気圧の勢力が強く晴れる日が多かったのが真夏日が続いている最大の原因だと思われます。

*連続真夏日の記録を修正いたしました。(9月26日筆)

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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