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台風18号、週明けに本州接近の可能性高まる。

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風18号の雲の様子(29日15時、気象庁HP)

沖縄付近から転向する見込み

台風18号は転向する可能性高まる(気象庁発表資料に加工)
台風18号は転向する可能性高まる(気象庁発表資料に加工)

台風18号は、引き続き、フィリピンの東海上を西寄りに進んでいます。

今後は太平洋高気圧の南の縁に沿って次第に北西方向へ進み、その後、沖縄付近から本州付近へ転向(北~北東進)するかが1つのポイントでしたが、どうやら転向する可能性がかなり高くなってきたようです。

先日の台風17号の時は沖縄付近で太平洋高気圧の勢力が強く、台風が北上するのをブロックしましたが、今回は太平洋高気圧の勢力が一旦弱まるタイミングで台風が近付いてくるため、その隙をついて北上し、偏西風に流されるように東進するストーリーでほぼ固まりつつあるようです。

台風18号、来週火曜日頃、接近?上陸?

来週火曜日頃、本州接近へ(29日15時現在)
来週火曜日頃、本州接近へ(29日15時現在)

最新の台風情報(気象庁HP)

きょう15時に発表された進路予想によると、台風は発達しながら北西方向へ進み、日曜日には強い勢力で沖縄の南に到達し、月曜日には沖縄へ近付く可能性があります。

その後は北東に進路を変え、火曜日には西日本の南海上へ進む予想です。

接近するタイミングや場所、また上陸するかなどは太平洋高気圧と偏西風の兼ね合いによるため、まだ何とも言えませんが、仮に南の海上を通過する場合でも、秋雨前線の活動を活発にするため、広い範囲で大雨となる恐れがあります。

海水温は、引き続き、高い

海水温の高い海域で発達する見込み(気象庁HPより)
海水温の高い海域で発達する見込み(気象庁HPより)

きょう15時に発表された台風18号の中心気圧は1000hPaで、昨日の発生時からはほとんど発達していません。

しかし、今後台風が通る予想の海面水温は平年並みか平年より高く、沖縄のすぐ南海上まで29℃以上、また西日本のすぐ南海上まで28℃以上となっています。

このため、今後は急速に発達する可能性もあり、その後あまり衰えずに、強い勢力のまま本州付近へ接近する恐れもあります。今後の最新情報にご注意下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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