台風21号、八重山地方で最大瞬間風速70メートルの猛烈な風のおそれ
非常に強い勢力で八重山地方に接近、直撃のおそれも
台風21号の勢力予想では、気象庁は当初、台風進行方向の上空に広がる乾燥した空気の影響で、あまり顕著な発達は見込まれないとしていましたが、その影響はほとんどなく、むしろ海水温の高い海域で非常に強い台風に発達しています。
特にきょうに入ってからは一段と明瞭な眼を形成しており、きょう15時現在の中心気圧は925hPaで、この眼の周辺域では最大瞬間風速が70メートルに達していると推定されています。
気象庁の最新の予報円だと、台風はこのあともほぼ同様の勢力を維持しながら西北西方向へ進み、あす28日の朝の内~夕方にかけて、石垣島、西表島、与那国島などのすぐ南海上を進む予想となっています。
台風がわずかに北寄りのコースを進むと直撃するように進むおそれもある進路予想です。
また南寄りのコースをやや離れて進む場合でも、台風進行方向の北側に入るため、台風の構造上、猛烈な東寄りの風が吹き荒れるものと思われます。
気象庁が発表している沖縄地方の予想最大瞬間風速と風の強さの状況は以下の通りです。
石垣島では先月(8月)23日、台風15号の直撃を受けて、最大瞬間風速71.0メートルの観測史上1位の烈風が吹き荒れ、電柱がなぎ倒されるなど大きな被害を受けました。
この時の台風の中心気圧は940hPa(速報値)でしたから、今回はそれ以上に中心気圧の低い台風が通過するおそれがあります。台風21号は明瞭な眼を持っており、その分、この眼の周辺部では特に風が強まるものと思われます。
猛烈な風に対しては最大級の警戒が必要ですが、もちろん、暴風の他、大雨、高波、高潮などにも厳重な警戒を要します。
米軍の予想では、スーパー台風へ発達
米軍合同台風警報センターの予想では、日本時間の27日21時と28日9時における台風中心付近の最大風速は130ノット(1分間の平均風速)と見込まれており、台風の中でも最も勢力の強い、いわゆるスーパー台風になると予想しています。更に、最大瞬間風速は日本よりも強い約80メートルを予想しています。
米軍では、数日前からこのような顕著な発達を予想していました。