梅雨明けの予行演習?~台風11号接近までは猛暑に警戒~
梅雨明けの予行演習?
沖縄を通過した台風9号は東シナ海を北上し、週明けには朝鮮半島へ進む予想です。
九州からはかなり離れた所を北上する見込みですが、大型で勢力が強いため、九州では風が強まり、また西日本では局地的に激しい雨の降る恐れもあり、警戒が必要です。
ところで、一般に台風の雨雲は激しい上昇気流によって生成されていますが、この上昇した空気は上空高い所まで上がった後、周囲に下降する性質(下降気流)があるため、台風のとなりにある高気圧を強める働きがあります。
これは台風が大きくて勢力が強いほど顕著となります。今回の台風9号も然り。大型で非常に強い勢力まで発達したため、台風の東側、本州付近にある高気圧を強めており、梅雨前線は南下しながら消滅しようとしています。
これは梅雨明けパターンの1つでもあり、もし南から台風11号が北上して来なければ梅雨明けの発表に結びつくのかもしれません。
ただ、来週の後半に台風11号の接近が見えている段階では、いくら晴れて猛暑になったとしても、梅雨明けの発表を行うわけにはいかないのでしょう。
言うなれば、関東など東日本を中心に梅雨明けの予行演習をしているといった感じです。
来週中頃までは猛暑に警戒
昨日10日は九州で猛暑日の所が続出し、大分県の日田では今年全国で最高となる37.0℃を記録しました。九州に猛暑をもたらした暖かな空気は高気圧が強まるとともに東へも広がり、来週の後半、台風11号が接近するまでは、関東など東日本を中心に、晴れて厳しい暑さが続くでしょう。内陸部では35℃を超える猛暑日の所も多くなりそうです。
きょう11日は今年初めて関東地方にも高温注意情報が出されています。
来週後半は台風11号に厳戒か
台風11号は来週の水曜日~木曜日頃(15日~16日)、西日本の南の海上へ進んでくる予想です。この時点で予報円の直径は1000キロ程度あり、この予報円内のどこに中心がくるか難しい状況ですが、数々の計算では、その後もゆっくりと北上を続け、金曜日以降、西日本を中心に列島へ接近する可能性が最も大きく示唆されています。
上空の風が弱いため、台風11号の進路予想は台風9号よりも更に難しい面がありますが、最悪の状況を考えると、金曜日~土曜日頃(17日~18日)に、列島をゆっくり通過する可能性があります。来週の週末は3連休も絡むため、影響がより大きくなるおそれがありますので、今後も最新の台風情報をチェックして頂きたいと思います。