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17日(火)は関東平野部で雨、それとも雪?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

今回の南岸低気圧の特徴は?

今回の南岸低気圧も関東平野部で雨になるか雪になるか非常に難しい部類に入ります。

紀伊半島の南に南岸低気圧
紀伊半島の南に南岸低気圧
動きの遅い南岸低気圧
動きの遅い南岸低気圧

あす17日(火)午前9時、紀伊半島の南にある低気圧が今回の南岸低気圧です。

この低気圧は少しずつ発達しながらあすの夜には伊豆諸島付近に進みますが、あさって18日(水)午前9時になってもまだ関東のすぐ南東海上にあり、今回の低気圧は動きがとても遅いことが最大の特徴です。一般的な低気圧の半分程度の速度で進むため、低気圧に近い関東南部では降水現象が24時間以上も続く可能性があります。

そして、雨になるか雪になるかですが、上空の寒気は関東平野部での降水をみぞれや雪に変える力をもっているため、降水の強度や地上風の吹き方、それに伴う気温の落ち込み次第では都心を含めてみぞれや雪になる可能性があります。今のところ、都心では雨とともに、雪が混じる程度のみぞれで終わる可能性が半々程度とみていますが、油断は禁物です。

降り出しはあす17日(火)午前9時前後か?

きょう昼の時点で予想されている天気分布は以下の通り。

17日(火)6時~9時の天気分布
17日(火)6時~9時の天気分布

あす17日(火)の午前9時頃から関東でも降水が始まり、内陸を中心に雪で降り出す所も多い見込み。

17日(火)12時~15時の天気分布
17日(火)12時~15時の天気分布

しかし、午後になると、秩父や奥多摩、山梨など、山沿いで雪の他は、みぞれや冷たい雨の所が多くなる予想。なお、降水は夕方以降はいったん弱まる予想ですが、深夜以降は再び広い範囲で降る予想です。

18日(水)6時~9時の天気分布
18日(水)6時~9時の天気分布

18日(水)朝の通勤、通学の時間帯。この時間も関東は広い範囲で冷たい雨やみぞれ、山沿いでは雪が降っている予想。止むのは午後になってからとなるかもしれません。

東京都心のピンポイント予想

東京都心のポイント天気
東京都心のポイント天気

降水は17日(火)朝~18日(水)お昼頃まで続く予想。その間の気温はおおむね3℃~4℃程度の予想で、予想通りならば雨やみぞれで終わる可能性が高い。しかし、2℃以下まで下がれば雪で降る時間も長くなり、仮に1℃程度まで下がるようだと積雪し始める可能性もなくはない。

気象庁の予報はこちら

関東甲信の情報はこちら

難しい南岸低気圧

前回2月5日(木)の南岸低気圧は降水量が予想よりも少なかったため、弱いみぞれや雨で降る時間が長くなり、積もるような雪にはなりませんでした。南岸低気圧による降水現象はズバリこうだと言い切れるような状況になることが少なく、最も起こりうるだろう現象を予想しておいても、実際には半数以上が外れている、あるいはあまり当たっていない状況にあると思います。ご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、今後もできる限りの予報を心掛けていきたいと思います。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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