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WBC暫定ウエルター級チャンピオンの言葉

林壮一ノンフィクションライター
Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 昨年9月30日に元WBAウエルター級チャンピオン、ヨルデニス・ウガスをワンサイドの判定で下して、WBC暫定同級タイトルを獲得したマリオ・バリオス。

 2021年6月、保持していたWBAスーパーライト級タイトルをジャーボンテイ・デービスに奪われ、直後にキース・サーマンにも敗れたバリオスだが、階級を上げて再浮上してきた。

写真:REX/アフロ

 来る5月4日のWBA/WBC/IBF/WBOスーパーミドル級タイトルマッチ、サウル・"カネロ"・アルバレスvs.ハイメ・ムンギアの前座で、ファビアン・マイダナとの防衛戦を迎える。

 先日、バーチャル会見に出席したバリオスは語った。

Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 「こんな機会をもらえて嬉しい。またリングに戻れることに興奮している。シンコ・デ・マヨ週末イベントのセミファイナルに出場できるなんて、大変光栄だ。今の気持ちを言葉にするのが難しいよ。私は高いモチベーションと集中力で、5月4日に向けて準備している。

 ウエルター級は実力者揃いだ。エイマンタス・スタニオニスとガブリエル・マエストレのカードも組まれた。二人とも素晴らしいファイターで、魅力ある試合が続くよな。自分は、まずファビアン戦を確実にこなさねばならない。

Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 すべてが思い通りに進むなら、自分は統一戦を希望する。ウエルター級で一番強い選手が誰であれ、その人とのビッグマッチがやりたい。私は常に最高の相手と戦ってきたし、これからもそうしていくつもりだ。

 目の前の試合に心が躍る。147パウンドは多くのことが動いており、新しいチャンピオンが誕生するだろう。年末までに、さらにメガファイトが組まれるに違いない。自分もそれに参戦したい。

写真:REX/アフロ

 ファビアンが兄のマルコスと同レベルの集中力、モチベーションでこの試合に向かっていることを私は知っている。彼はチャンスを掴み、この一戦に並々ならぬ闘志を燃やしている。彼はすべてを懸けてくる筈だ。激しい戦いが予想される。過酷な12ラウンドに耐えうるだけの準備を、私は進めている。

 ファビアンは飢えており、決意を持ってリングに上がるだろうよ。私は勝利するために必要なことは何でもする。

 間も無く生まれてくる私の娘の存在も、私のやる気を上げてくれる。まぁ、別の種のモチベーションだけどね。皆さんに素晴らしいショーをお届けするのが待ちきれないよ」

 WBC暫定ウエルター級チャンピオンは、どんなパフォーマンスを見せるのか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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