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間もなくゴング! 井上尚弥の挑戦者となるか15戦全勝11KOの世界5位

林壮一ノンフィクションライター
Stephanie Trapp/SHOWTIME

 15戦全勝11KOでWBAスーパーバンタム級5位にランクされる26歳のパナマ人、ラファエル・ペドロサと、22勝(11KO)1敗のラモン・カルデナスが明日、10回戦で対戦する。

 前日計量をペドロサは、122パウンドで、カルデナスは121.8パウンドでパスした。

Stephanie Trapp/SHOWTIME  ラファエル・ペドロサ
Stephanie Trapp/SHOWTIME  ラファエル・ペドロサ

 身長180cm、リーチ183cmと、このクラスではかなりの長身であるペドロサは語った。

 「ラモン・カルデナスがタフなファイターであり、高い技術を持っていることは理解している。が、俺はこの試合のために懸命にトレーニングを積んだ。”スーパー”と呼べるキャンプが出来たし、絶対に勝たねばならない。最高の準備をしたよ。俺は戦う度に、精神的にも肉体的にも成長している。今回も、乗り越えなければならない一戦だが、準備万端だ。

 ファンの尊敬を得なければね。ショーマンとして人に求められ、もう一度自分を見たいと感じてもらえるファイターになりたい。その為にも、今回のパフォーマンスで目立ち、注目を集めたい。

 相手が何をしようと自分は適応出来る。ジャッジがどうこうする前に、試合を早く終わらせたい。ボクシングをするか激しく打ち合うかは、相手の出方次第だな。

 パナマで育った俺に大きな影響を与えたのは、間違いなくロベルト・デュランだ。彼は周囲にインスピレーションを与え、多くの人が薬物や非行から抜け出すことを助けてきた。彼は他者を、より良い人生へと導いている。非常に多くの人に良い影響を与える人だね。

 俺はデュランと会ったことがあるんだよ。彼は『ボクシングに集中しろ。自分を律して、毎日ハードにトレーニングしろ』って、アドバイスしてくれた。

 カルデナスが俺にとって、最も手ごわい相手になるかどうかは何とも言えない。彼は優れたファイターだが、リングで向かい合った時に何が起こるか見てくれよ」

Stephanie Trapp/SHOWTIME  ラモン・カルデナス
Stephanie Trapp/SHOWTIME  ラモン・カルデナス

 テキサス州サンアントニオ出身の27歳、カルデナスにとっては故郷でのファイトとなる。165cmと身長では15cmものディスアドバンテージを持つ彼は言った。

 「私はここサンアントニオで9回ほど戦ったが、ほとんどは小規模な興行だった。今回は、私にとって最大の試合であり、メインイベントです。

 自分が優位なのか、それとも劣勢なのか、現時点では何とも言えません。彼の力量は見ました。彼は良いジャブを持っていると思うが、私は特に映像を目にしません。なので、相手の分析はコーチに任せました。自分のコーナーにはアダム・ロペスがいます。彼は地元のレジェンドであり、若い頃から彼を見て沢山のことを学びました。

 私の戦績22勝11KOを、それほど高いKO率ではないと言う人もいるが、試合当日に、全てファンが私の実力を見ることとなるだろう」

Stephanie Trapp/SHOWTIME
Stephanie Trapp/SHOWTIME

 このファイトは、SHOWTIMEの若手育成番組でオンエアーされる。スーパーバンタム級といえば、ご存知の通り井上尚弥の階級だ。勝ち上がった方は来年、4冠王者への挑戦が開けるかもしれない。見逃せないファイトだ。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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