実兄のピチは、あのディエゴ・マラドーナと共にワールドユース東京大会（1979年）で世界一となった右ウイング。息子は、昨季までアトレチコ・マルテ（エルサルバドル1部リーグ）に所属し、現在はオーストラリアのバンユール･シティ・ブルズでプレーするエスクデロ競飛王。

　自身は、元アルゼンチンユース代表＆ビーチサッカーアルゼンチン代表であるセルヒオ・エスクデロ。

　2019年末から、川越市のフットサル場で自らスクールを始め、今日、埼玉県のジュニアユース、トリコロールFCのコーチとして指揮を執る彼が、今夜のサムライブルーvs.ペルー戦について語った。

　15日のゲーム、エルサルバドル戦で日本代表は6-0と大勝しましたが、「進化した」とか「強さを見せた」と評するのは早いです。言い訳になりませんが、エルサルバドルは時差ボケでピッチに上がっていましたから。開始早々に先制点を許し、退場者も出して散々な結果に終わってしまいましたね。

　日本にしてみればホームゲームですから、コンディションに差があったのは明白です。こういう自分たちより弱い相手と対戦することが、果たして日本代表の強化に繋がるのか、と僕は毎回思うんですよ。目先のことを考え、日本国民をその場だけ喜ばせる興行的意味合いが強いマッチメイクですよね。

　ただ、今夜の相手ペルーはエルサルバドルより数段上です。カタールワールドカップ南米予選では5位。大陸間プレイオフに回ってオーストラリアにPKで敗れて出場権を得られませんでしたが、ここ数年の成長度はアルゼンチン人である僕からしても、目を見張るものがあります。

　次のワールドカップでは前回の屈辱を晴らそうと考えてスタートを切っていますし、日本代表にしてみれば申し分のない相手です。

　フアン・レイノソ 監督は「試合の中で、日本の攻撃を無効化し、どこかのタイミングでサプライズをもたらす戦いをしたい」と語りましたが、そういう展開を虎視眈々と狙っていくでしょう。

　森保一監督が、何を試すのか。誰をピッチに送り込んで、どんなコンセプトで臨むのか、しっかり見たいですね。

　エルサルバドル戦で出場しなかった遠藤航は、サムライブルーの要です。今日はピッチに立つんじゃないかな。また、古橋亨梧にももっとプレーする時間を与えてほしいです。あれだけの数字をセルティックで出したのですから。

　アメリカ・カナダ・メキシコの共同開催となる次のワールドカップに向けて、各国が走り出しました。どんなサッカーで世界と渡り合うのか。世代交代という問題も出てきます。日本代表はベスト8の壁を破るために、森保監督に続投させたんです。長期政権ならではの責任があります。

　とにかく今夜のペルー戦、注目ですね。