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FOXからSHOWTIMEに移籍?12勝(8KO)1敗のスーパーウエルター級新鋭

林壮一ノンフィクションライター
Amanda Westcott/SHOWTIME

 新鋭、ヴィト・ミエルニッキ・ジュニアが、7月最後の土曜日に、18勝(6KO)8敗2分けのジミー・ウィリアムズを6回2分12秒でTKOで下して、自身12勝目(8KO)を挙げた。昨年まではFOXが売り出してきたミエルニッキだが、今回はSHOWTIMEがSNSを通じて彼のファイトを流した。

 FOX時代はウエルターだったが、20歳と体が成長中のミエルニッキは、今回1階級上げ、154パウンドのファイターとなった。

Amanda Westcott/SHOWTIME
Amanda Westcott/SHOWTIME

 ファーストラウンドからミエルニッキのジャブと右ストレートが冴え、ペースを握る。2回早々には、再度ミエルニッキの右が火を噴き、ウィリアムズはクリンチで凌ぐのが精一杯となった。

 3回に入ると、ウィリアムズのスピードは目に見えて落ち、翌4回には大きくバランスを崩した。

Amanda Westcott/SHOWTIME
Amanda Westcott/SHOWTIME

 5回、ミエルニッキは右ボディを叩き込み、ウィリアムズに深刻なダメージを与える。

 そして迎えた第6ラウンド、更に20歳の右をもらったウィリアムズがクリンチしか出来ないことを理解したレフェリーが試合を止めた。ウィリアムズのトレーナーも、ほぼ同じタイミングでエプロンに立ち、棄権を申し入れていた。

Amanda Westcott/SHOWTIME
Amanda Westcott/SHOWTIME

 7歳にしてボクシンググローブを握ったミエルニッキ。アマチュアでは、4度全米王者となっている。まだ10回戦の経験は1度しかなく、このファイトも8回戦で行われた。どこまで上って行けるだろうか。

 新たな局と複数マッチの正式な契約を結べば、骨のある相手との対戦も組まれる筈だ。今後、SHOWTIMEはミエルニッキをいかに扱っていくであろうか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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