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スーパーミドルから3階級制覇を目指すWBAクルーザー級3位が今週末にファイト

林壮一ノンフィクションライター
Photo:Team Jack

 14日にデュバイのリングに上がる元WBCスーパーミドル級/WBAライトヘビー級王者のバドゥ・ジャック(38)が練習を公開した。

 現在はクルーザー級での世界タイトル獲得と共に3階級制覇を狙うジャックは、WBA3位、WBOで4位、WBCでは5位にランクされている。目下の戦績は25勝(15KO)3敗3分け。

 今回の対戦相手、ハニー・アティヨ(38)は、16勝(12KO)5敗のアラブ人。スウェーデン人であるジャックにとっては、完全AWAYである。

Photo:Team Jack
Photo:Team Jack

 ジャックは言う。

 「3階級を制して揺るぎない功績を築きたい。俺にとって、デュバイは第2の故郷だ。前回の試合の際も、温かい方々にサポートしてもらった。この興行には、フロイド・メイウェザー・ジュニアのエキシビションも組まれているが、彼のような歴史的人物になりたいね。

 フロイドはいつも俺を気にかけてくれる。ありがたいことだし、この試合に出られることを誇りに思うよ」

 昨年11月のデュバイでのファイトは2回KO勝ちを飾って当地のファンから喝采されただけに、居心地の良さを感じながらトレーニングしてきた。

Photo:Team Jack
Photo:Team Jack

 「我がチームのデュバイ・キャンプは、素晴らしい内容だった。この地では実に快適に過ごせる。何もかもが順調に進んだ。チーフトレーナーのジョナサン・バンクスが用意したスパーをこなし、最高の状態でリングに上がれるよ。

 クルーザー級の方が自分の力を出せそうだ。エネルギーが漲っているし、戦い方もこの階級にフィットしている。これまでにないコンディションの良さだ。アティヨがナチュラルなクルーザー級かどうかは知らないが、どんな相手でも結果を出してみせる。新たなクラスでも圧勝するから、お楽しみに。14日は、必ず勝者としてリングを降りるよ」

 ガンビアの血を引き、スウェーデンで誕生したジャックは、2008年の北京五輪代表選手だ。

 2014年からクルーザー級でキャリアを積んできたアティヨを攻略できるだろうか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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