Yahoo!ニュース

昨シーズンのNBA西地区でVを飾ったサンズのエースがコロナで出遅れ

林壮一ノンフィクションライター
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 現地時間3日よりプレ・シーズンマッチが始まり、19日に新たなシーズンが開幕するNBA。

 各チームが新チームとして始動するなか、昨季のファイナルで敗れたフィニックス・サンズのエース、デビン・ブッカーはキャンプに参加していない。

 先の東京五輪でも金メダルを獲得し、押しも押されもせぬチームの顔となったガードは現在、新型コロナウィルスに感染し、味覚と嗅覚を失っている。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 4日に行われるサンズのプレ・シーズンマッチ初戦の相手はサクラメント・キングスで、ブッカーは出場しない。

 レギュラーシーズンの第1戦は、20日のデンバー・ナゲッツ戦だが、それに間に合うかどうかが焦点となっている。

 今日、アメリカではワクチンの接種を頑なに拒む人も少なくないのだが、NBA選手は90%がワクチンを打ったうえでコートに戻る。ブッカーが、ワクチンを接種したか否かは、今のところ明らかにされていない。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 昨シーズンのサンズの飛躍は、背番号1無しでは成し遂げられなかった。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20210630-00245371

 西地区を制し、ファイナルでは2勝0敗から4連敗して涙を呑んだ彼らは、負けを肥やしに何を見せるのかーーー今、ファンは胸を躍らせている。

 特に、故コービー・ブライアントから受け取ったメッセージ「伝説の男になれ」を実現しようと奮闘する24歳は注目の的だ。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20210710-00247156

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 とはいえ、昨シーズンのプレイオフ後半から人数制限をせずにアリーナに観客を入れる判断を下したNBAの会場は、当然のことながら密状態となる。新型コロナウィルスをNBAがいかに克服するかは、世界中にパンデミックにおけるスポーツの在り方を問い掛けそうだ。

 今季のNBAの興行的成功と、デビン・ブッカーの早期回復を心より祈る。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

林壮一の最近の記事