WBOスーパーウェルター級チャンプのマネージャーが語る井上尚弥vs.カシメロ
現地時間7月17日に行われたスーパーウェルター級4団体統一タイトルマッチは、WBA/WBC/IBF王者のジャーメル・チャーロと、WBOチャンプのブライアン・カスターニョが引き分けた。
前日計量で、カスターニョのマネージャーであるセバスチャン・コントゥルシ(50)は、チャーロ兄弟を執拗に挑発した。
コントゥルシは言う。
「チャーロ兄弟に揺さぶりをかけることが狙いだった。あの2人は、心理戦に弱いと俺は見ている。怒りが平常心を失わせたり、焦りを生む印象がある。だから敢えてやったんだよ。
兄の(WBCミドル級王者)ジャモールが逮捕されたのは、あの日の夜だっただろう。俺のプレッシャーが引き金になったと思えなくもないぜ」
双子の弟の試合の前日(7月16日)、ジャモールは複数の仲間とバーに繰り出し、クレジットカードで支払いを済ませようとするもカードが機能しなかった。その事態に我を失ったWBCミドル級王者は、同店の従業員に暴行を働き、金を奪った容疑が掛けられている。
既に保釈されたが、真相は法廷で明らかになりそうだ。
コントゥルシは言葉を繋げた。
「まだ、何とも言えないが、俺がマネージャーを務めるブライアン・カスターニョにジャーメル・チャーロとのリマッチを用意してやらないとね。指名挑戦者との防衛戦を挟むかもしれないが、話を進めたい。
あの兄弟は精神的なプレッシャーを掛けると、効き目がある。だから、また挑発する可能性はあるよ(笑)」
今日のボクシング界で「挑発」と聞いて思い浮かべるのは、WBOバンタム級チャンピオンのジョン・リール・カシメロだ。
そう告げると、コントゥルシは熱っぽく語った。
「ナオヤ・イノウエは素晴らしいファイター。バンタム級では相当のハードパンチャーで技術も高く、スピードもある。ボクシングIQが非常に高い。パウンド・フォー・パウンドのTOP5に入っていることは間違いない。
カシメロがゴタゴタ言ったところで、レベルが違うよ。早い回でイノウエがKO勝ちするだろう。カシメロのパンチが、イノウエに当たるとは思えない。カシメロは大振りだし、スローだ。
イノウエに対する一連の挑発が、プラスの結果に繋がりはしないさ。一方的な試合になるよ。日本のファンは溜飲を下げるだろうね」
コントゥルシは、「俺とカシメロの行状を一緒にするなよ」と言いたげな笑みを浮かべた。
井上尚弥vs.ジョン・リール・カシメロ、ジャーメル・チャーロvs.ブライアン・カスターニョ。どちらも楽しみなファイトである。