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4度ナショナルチャンプとなったアジア系スター候補がプロに転向

林壮一ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(写真:ロイター/アフロ)

写真:Tim VanNewhouse提供
写真:Tim VanNewhouse提供

 7月末、ティム・ヴァンニューハウスが21歳のトーマス・ウーとのマネージメント契約を発表した。

 カリフォルニア州アルカディア在住のウーには、中国とベトナムの血が流れている。185センチのウエルター級で、1発1発KOを狙って、力を込めたパンチを振るうスタイルが魅力だ。

 アマチュア戦績は85勝11敗。4度ナショナルチャンピオンとなっている。ヴァンニューハウスはウーの可能性を高く評価し、プロデビューを控えた彼の背を押したのだ。

 「ウーは素晴らしい才能を持っている。それをリングで示してほしい。大きな可能性を感じるよ。自然にスターとなると思うね。カリスマ性もある」と、ヴァンニューハウスは語る。

 テンプルシティ高校の卒業生であるウーも言う。

 「ティムとのビジネスすることが楽しみです。ティムと指導陣は僕を次のレベルに押し上げてくれることでしょう」

 これまで、父親と共にキャリアを重ねてきたウーは、プロに転向して何を見せるか。

 マニー・パッキャオ、井上尚弥、スーパーライト級で連勝を続けるブランドン・リーと、このところアジア系ファイターのアメリカでの活躍が目を引く。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20210316-00226875

 トーマス・ウーは気が強く、下がらないスピリッツが売りだ。果たしてどこまで上れるか。

ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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