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2週間前と同じキャッチコピーが付いた「WBCスーパーミドル級挑戦者決定戦」が間もなくゴング

林壮一ノンフィクションライター
2019年9月28日にWBCスーパーミドル級タイトルを獲得したベナビデス(写真:REX/アフロ)

 2月27日に催された元王者のアンソニー・ディレルvs.カイローン・デイビス戦も、「WBCスーパーミドル級挑戦者決定戦」と名付けられた興行で、FOXが放送した。強気のSHOWTIMEも、まったく同じキャッチコピーで今夜のファイトを組んだ。

 数時間後にリングに上がるのは、元同タイトル保持者のデビッド・ベナビデスとロナルド・エリス。ベナビデスは、2019年9月28日に、冒頭で述べたアンソニー・ディレルを9回KOで下してWBCスーパーミドル級タイトルを獲得した。

 だが初防衛戦でリミットをオーバーし、せっかく得たベルトを失ってしまう。試合自体は行われTKO勝利を収めたので、現在の戦績は23戦全勝20KOと無傷のままだ。

 ベナビデスにとって今日は、出直しのファイトとなる。前日計量では167.2パウンドと、無事にパスした。18勝1敗2分けのエリスも同じウエイトであった。

 「俺は前回、圧倒的な内容で勝利を飾った。負け知らずだった相手を10回で沈めたんだ。でも、タイトルは無くした。俺を倒せるのは俺自身だけってことさ」

 24歳の元チャンピオンは自信満々にそう語る。

 一方のエリスは言った。

 「どの試合でも自分は劣勢を予想されて来ました。こんなチャンスが巡って来るとは思わなかったです。人生の全てを懸けて戦い、周囲の声をかき消したい。咬ませ犬が伝説の男になる瞬間が訪れるんですよ!」

 ベナビデスは、体重超過がなければIBF同級王者との統一戦の声もあがっていた。現在の同級の主役はカネロ・アルバレスだ。カネロを中心にビッグマッチが動いているので、今夜の勝者がどのように絡めるか、予想はつかない。

カネロ・アルバレス
カネロ・アルバレス提供:Ed Mulholland/USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 さて、今夜はどんなファイトが展開されるだろうか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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