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「熱を浴びるライト級」WBC暫定王者のKO宣言

林壮一ノンフィクションライター
WBC暫定ライト級王者、ライアン・ガルシア(写真:REX/アフロ)

 1月2日にルーク・キャンベルを7回TKOで下し、WBC暫定ライト級王座を手に入れたライアン・ガルシア。

 2ラウンドにダウンを奪われながらも、逆転KOを飾り、自身の戦績を21戦全勝18KOとした22歳は、"暫定"ではない王者のデヴィン・ヘイニーとの統一戦をWBCから義務付けられた。

写真:Shutterstock/アフロ

 が、ガルシアは、WBA同級正規チャンピオンであるジャーボンテイ・デービス(25)との対戦を熱望する。

WBAライト級正規チャンピオン、ジャーボンテイ・デービス
WBAライト級正規チャンピオン、ジャーボンテイ・デービス写真:ロイター/アフロ

 先日、ESPNの取材に応じたガルシアは、「第2ラウンド、2分で間違いなくデービスを眠らせてやる」と豪語した。

 さらに、マイク・タイソンのWebチャンネルにも出演し、「背の低いお前が俺にパンチを当てるには梯子が必要だな」「俺はルックスもいいが、お前はチャンピオンとしては醜い。モハメド・アリのように愛されることは絶対にない」等と、デービスへの挑発を続ける。

 WBAライト級正規チャンピオンも流石に腹を立て、リングで決着をつけようと、応じた。

WBAスーパー/IBF/WBO/WBCフランチャイズ統一ライト級王者、テオフィモ・ロペスは勝利の度にバック宙を見せる
WBAスーパー/IBF/WBO/WBCフランチャイズ統一ライト級王者、テオフィモ・ロペスは勝利の度にバック宙を見せる写真:ロイター/アフロ

 WBC王者であるデヴィン・ヘイニーと、WBAスーパー/IBF/WBO/WBCフランチャイズのベルトを巻くテオフィモ・ロペスとの対戦も噂される。

 ロペスはワシル・ロマチェンコに勝利した後、スーパーライト級への転向を仄めかしていたが、135パウンドでコンディションを作れるのであれば、最も話題となるカードを選択するであろう。

 ここまでライト級がヒートアップするのは、ロベルト・デュランの全盛期以来かもしれない。

 生き残るのは誰か。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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