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ジミー・バトラーがトリプル・ダブル!! ヒートが115-104でレイカーズを下す!

林壮一ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
大車輪のトリプル・ダブルでレイカーズを下したバトラー(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 NBAファイナル第3戦は、マイアミ・ヒートが115-104でロスアンジェルス・レイカーズから白星を挙げ、1勝2敗とした。

 LAL 23 31 26 24

 MIA 26 32 27 30

 の結果が示すように、全てのQにおいてヒートがレイカーズを上回った。ヒートのエース、ジミー・バトラーは、両チーム通じて最長となる44分51秒プレーし、40得点 、11リバウンド、13アシストの大活躍を見せた。

 左足底筋膜を断裂したゴラン・ドラギッチ、左頚部を痛めたバム・アデバヨと主力2人を欠く状態での勝利は、大いに嘆美できる。

 試合後、バトラーは言った。

 「ドラギッチ、アデバヨが出場していたら、もっと楽に勝てたな。我々は進歩している。次の試合に向け、充分なエネルギーがある。第4戦が楽しみだよ。

 ただ、勝利が大事であって、トリプル・ダブルなんてどうだっていい。誰がどうしたとかも気にしていない。とにかく勝ちたい。今日は勝利したんだ。結果を喜びたいね」

 トリプル・ダブルに加え、第3戦でのバトラーはブロックとスティールも2つずつ決めた。まさしくゾーンに入ったかのような、仕事ぶりだった。

 ヒートのエリック・スポールストラ監督は、話した。

 「この勝利は、彼も、我々チームも望んでいたものです。バトラーとチームメイトたちとの関係を批評し、表現するのは難しい。ただ、バトラーは本物の競争者であり、チームに必要な人間です」

 2011年のデビュー以来、2016-17シーズンまでシカゴ・ブルズでプレーしていたバトラーだが、その後、ミネソタ・ティンバーウルブズ、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、そしてマイアミと、コロコロと所属チームを変えた。各々のチームで不協和音が伝えられた。

 

 しかし今回の勝利で、誰もがバトラーの能力を認めざるを得ない状況を築き上げた。

 2011年にバトラーがNBAに入った折、ブルズの大黒柱だったデリク・ローズは語った。

 「バトラーは自信を持っている。でも、それを表に出さないね。いつだっていいプレーをしているから、いつ、どこで彼の自信をプレーで示すかだよ。賢くプレー出来るし、特別なルーキーになれる男だね」

 ローズも口数が少なく、プレーで魅せるタイプである。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20200523-00179548/

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20200310-00164582/

 バトラーは、ついに己の殻を破ったか。ヒートの背番号22が残りのファイナルで、どう”KING”レブロン・ジェームズ率いるレイカーズに立ち向かうか、目が離せない。

ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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