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アルゼンチン人コーチが語る「マルセイユの長友佑都に大いに期待します!」

林壮一ノンフィクションライター
オリンピック・マルセイユの左サイドを駆け上がる姿が見たい(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

 実兄のピチは、あのディエゴ・マラドーナと共にワールドユース東京大会(1979年)で世界一となった右ウイング。息子は、栃木SC所属のエスクデロ競飛王。

 自身は、元アルゼンチンユース代表&ビーチサッカーアルゼンチン代表であるセルヒオ・エスクデロ。

 昨年末から、川越市のフットサル場で自らスクールを始め、この程、埼玉県のジュニアユース、トリコロールFCのコーチとなった彼が、「長友佑都オリンピック・マルセイユ入り」について語った。

撮影:著者
撮影:著者

 長友佑都は間も無く34歳になりますが、バリバリ元気ですよね。オリンピック・マルセイユでレギュラーになる可能性も高いでしょう。インテルでキャプテンとして試合に出たこともありますし、本当に凄いなあと脱帽します。

 今、日本代表も世代交代の時期に入っていますが、左サイドバックで彼を超えられる選手は、まだ見られませんね。今のままなら、次のカタールワールドカップも長友がいいと僕は感じます。

 フランスリーグは非常にレベルが高く、世界中の代表選手が集結しています。このところパリ・サンジェルマンが最強で、世界選抜みたいな顔ぶれですよね。でも、マルセイユも世界的なビッグクラブですから、長友の加入で、より面白いサッカーを見せてくれるでしょう。余談になりますが、僕は仮に長友がパリ・サンジェルマンに入団したとしても、レギュラーを勝ち取ると思います。そのくらいの選手です。

 長友は、プロフェッショナルのお手本のような選手ですね。いつも向上心を持ち続け、飢えた状態にあります。高いモチベーションを絶対に失いません。あのメンタルの強さは、誰もが見習わなければいけない。

 自分の体を考えた食事を摂り、節制し、またハードなトレーニングを徹底的にやっています。素晴らしいですよ。あの高い意識は、日本人でナンバーワンでしょう。

 

 長友はイタリアでもコミュニケーション力を発揮し、クラブ関係者、チームメイトに溶け込んでいましたね。マルセイユでの入団会見は、記者がフランス語で質問し、それを通訳がイタリア語にし、長友がイタリア語で答えるスタイルでしたね。彼のことですから、今回もフランス語を必死で学んで、馴染んでいくでしょう。そしてフランス人にも愛されるんじゃないかな。

 大学選抜の一員としてマルセイユに遠征し、ミドルシュートを決めた頃から「このチームに入れたらいいな」と思っていたなんて、運命的なものを感じさせるじゃないですか。

 長友は海外できちんと自分を主張し、当地の文化を受け入れながら生活を楽しめる術も身に付けていますね。酒井宏樹の存在もプラスでしょう。

 いやぁフランスリーグを見るのが本当に楽しみになって来ました。背番号25、注目ですね。酒井宏樹にも頑張ってほしいです。ワクワクしますね!

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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