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パッキャオの次戦は6月、もしくは7月?

林壮一ノンフィクションライター
昨年7月20日、サーマンを2-1の判定で下したPACMAN(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 WBAウエルター級タイトルを保持し、41歳となってもリングへの情熱を失わないマニー・パッキャオ。チーム・パッキャオの一人であるライアン・ガラルドによると、次のファイトは6月か7月の予定だという。

 最有力候補は、WBC/IBF同級王者で26戦全勝21KOのサウスポー、エロール・スペンス・ジュニア(30)か。ボクシング界にとって最も客を呼べそうなカードである。

 が、スペンスは2019年10月10日、午前2時53分に、生まれ故郷に近いテキサス州ダラスで愛車フェラーリ488スパイダーを無謀運転し、クラッシュ。6日間の入院を余儀なくされ、かつ飲酒運転及びシートベルトの着用をしていなかった罪に問われた。チューンナップ戦を挟まずに、パッキャオとのリングに上がることを疑問視する声が上がる。

 元WBA/WBCスーパーライト、WBCウエルター級王者のダニー・ガルシアも候補者の一人ではあるが、既に峠を越えた選手であり、カードに新鮮味は無いhttps://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20200130-00160732/

 となると、36勝 (27KO) 全勝のWBO王者テレンス・クロフォードか? という見方も出来なくはない。

 パッキャオはアメリカ進出を果たしてから、スターダムに躍り出るまで、エリック・モラレス、マルコ・アントニオ・バレラ、ファン・マルケス、オスカー・デラホーヤ、ミゲール・コトと、常にその時点で最も話題になる強豪と対戦して来た。

 そのうえで、ファーストラウンド開始のゴングから試合終了まで、必ずKOを狙う様が魅力だ。流石にここ数年は衰えを隠せないが、残すところ数試合のPACMANが、2級品との戦いを希望するとは思えない。

 さて、どんなマッチメイクがなされるか? 発表を待ちたい。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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