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NBA PLAYOFFリポート「3連覇へ~ケビン・デュラントが50得点~」

林壮一ノンフィクションライター
26日はゲームメイクをしながら得点を量産したケビン・デュラント(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 2015年、2017年、2018年と3度NBA王者となり、今シーズンは3連覇を目指しているゴールデンステイト・ウォーリアーズ。プレイオフのファーストラウンドでLAクリッパーズを4勝2敗で下し、セカンドラウンド進出を決めた。

 しかし、チームの顔であるステフィン・カリー(31)は、26日に行われた第6戦のファーストクォーター半ばで右足首を捻挫。カリーは一度ドレッシングルームに消え、治療後にコートに戻ったものの、本来の動きは見せられなかった。世界最高峰のバスケットボールリーグでMVPを2回受賞した男でも、ケガには勝てないようだ。

 ポイントガードを失ったディフェンディングチャンピオンは、スモールフォワードのケビン・デュラント(30)を司令塔に据える策がハマり、デュラントはハーフタイムまでに38得点を挙げる。そして、試合終了までに50得点する大車輪の活躍を見せた。結局、129-110で勝利を掴む。

 デュラントのプレーは圧巻であり、第8シードのクリッパーズでは止められる筈もなかった。リバウンドは6、アシストは5をマーク。一昨年、去年とウォーリアーズがNBA王者となった際の立役者であり、2年連続でFinalのMVPを獲得したデュラントは、自ら得点を決めながらも、いかに味方を活かすかを理解している。

 また、カリーの負傷を補う魂のプレーを披露したのが29歳のパワーフォワード、ドライモンド・グリーンだ。26日は、16得点、10アシスト、14リバウンドで、トリプルWを達成。存在感を示した。

 3連覇を狙うウォーリアーズの底力は見応えがある。2日後に始まるセカンドラウンドでは、ヒューストン・ロケッツと対峙することとなった。昨年のプレイオフでロケッツは、ウォーリアーズの牙城を崩せなかった。何としても、その雪辱を果たしたいところだろう。

 カリーの復活はあるのか。MVP男デュラントはいかなる働きを見せるか。そして、昨シーズンから、チームとして熟しつつあるロケッツは意地を見せられるかhttps://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20180401-00083404/

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ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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