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脅迫容疑で逮捕された三田佳子さんの次男・高橋祐也君が直前に語っていた「今の生活ぶり」

篠田博之月刊『創』編集長
テレビやネットニュースが一斉に速報(筆者撮影)

 10月17日の午後、テレビ局から電話があって、三田佳子さんの次男・高橋祐也君が脅迫容疑で逮捕されたと教えられた。え?と思ってネットを見ると、新聞・テレビで既に報道がなされていた。

 例えば読売オンラインによるとこうだ。 

 《捜査関係者によると、高橋容疑者は今月5~9日、内縁の妻にLINE(ライン)を通じて「お前の父親を殺してやりたいな」などと複数回メッセージを送り、脅迫した疑い。実家に帰省中の妻に早く帰るよう連絡したが、返事がなかったことに腹を立てたという。

 調べに対し、高橋容疑者は「メッセージを送ったことに間違いはないが、脅したわけではない」と容疑を否認している。》

 祐也君が糖尿病で入院していた間に、妻が生まれたばかりの子どもを連れて実家に帰省したところ、なかなか戻ってこない。もともと二人が一緒になることに反対していた彼女の実家が改めて反対しているらしいことに祐也君も感情的になったようで、ラインで妻に激しい言葉を浴びせたところ、それを知った実家の側が怒って事件になった、という事情らしい。

 妻については報道で「内縁の妻」となっているのを見て、あれ、まだ籍を入れてなかったのだと知った。元「乃木坂46」のメンバーだったと報道されている女性だ。確かに結婚するという話が周囲の反対でうまく行かなかったのは知っていたが、ただ前の妻とは離婚の合意ができているし、今の妻とは子どもが産まれて同居もしていたから私は入籍もできていたと思っていた。

この夏から沖縄を離れて東京で新生活に

 実は先頃、祐也君が、妻と子どもの写真とともに、その家族が帰ってこなくて寂しいという趣旨のことを伝えてきた。ところが、よく見たらそれをSNSにも公開していたので、私はプライバシーをそんなふうに公開するのはやめたほうがよいとアドバイスした。祐也君は自分が体を壊して入院していた、その不安のためだと思うが、精神的においつめられていたらしい。戻ってほしいという意向を彼女に伝えるだけでなく一部公開もしたらしいのだった。でもさっき見たら削除されていたので、私がやめたほうがよいと言ったのを聞き入れたらしい。

 私がこの間、祐也君とやりとりしたのは、彼が赤ちゃんの写真を送ってきたことが契機になって、彼の新居を訪問しようと考えたためだ。前回の薬物逮捕から裁判へと大変な状況を経て、新たに子どもが生まれ、沖縄の「ガイア」という薬物治療施設を出て、この夏前から東京に新居を構え、東京の別の薬物治療施設に通っていた。彼にとっては新たな出発だった。

 そこで私は、生まれたばかりの赤ちゃんを見るのと同時に、彼の新居を訪れて今の彼女とも顔をあわせておきたいと思い、訪ねたいと申し出た。それに対して、体を壊して今は入院中だという返事があった。心労がたたったのかと思っていた矢先に、今回の逮捕騒動に至ってしまった。

 新聞・テレビが報道する状況になってしまったから、やむをえずこういう説明をしているが、今回の事件はいわば家庭内のもめごとで丸ごとプライベートなことだ。祐也君がSNSにあげることに反対したくらいだから、今でも詳細を明らかにする必要はないと考えている。ただ、既に報道もなされ、ネットなどで祐也君への反発や攻撃が吹き荒れるのは明らかだから、こうして最低限のことを説明することにした。以前も応じたテレ朝の朝の情報番組の電話取材にも対応した。

  

 祐也君から最近届いたメールを見たら「前みたいに贅沢はできませんが、食べるには困らないです。体も壊したしなかなか大変ですが」というメッセージが残っていた。私が「子育てもあるし、生活は成り立っているの?」と心配して送ったメールへの返信だ。「食べるには困らない」生活と書いていたが、実際はなかなか大変だと思う。そういう状況下で病院にいる間に妻と子どもが帰省したまま戻ってこないということで精神的に相当追い詰められたのだろう。

たまたま同じ日に岡崎聡子さんに接見したところだった

 そもそも祐也君とは、1998年、彼が18歳の高校生の時に最初に薬物逮捕されて以降、ずっと「親戚のおじさん」ふうの立ち位置でつきあってきた。そして前回の薬物事件の裁判で執行猶予がついたこともあり、祐也君はある意味では社会的責任を負っている立場だ。何とかして社会的にも立ち直ってほしい。母親の三田さんをこれ以上、悲しませないでほしいとも思う。

 

 実はきょうは、午前中に東京拘置所へ足を運び、この間、関わってきた元体操五輪代表の岡崎聡子さんに接見してきたところだった。彼女にも本当に立ち直ってほしいと話をし、編集部に戻ってきたらこの騒動だった。本当に驚いた。

 事態が今後どうなっていくのか心配だが、何とかして本来あるべき状況に立ち返ってほしいと思う。何よりも可哀そうなのは彼の子どもで、この世に生まれた直後に親のこの事態というのは、あまりに切なすぎる。

[ 追記]この記事を書いた後、10月21日に祐也君に渋谷警察署で接見した。その報告を下記に書いたのでご覧いただきたい。

https://news.yahoo.co.jp/byline/shinodahiroyuki/20191021-00147808/

脅迫容疑で逮捕された三田佳子さんの次男・高橋祐也君に10月21日朝、接見した

月刊『創』編集長

月刊『創』編集長・篠田博之1951年茨城県生まれ。一橋大卒。1981年より月刊『創』(つくる)編集長。82年に創出版を設立、現在、代表も兼務。東京新聞にコラム「週刊誌を読む」を十数年にわたり連載。北海道新聞、中国新聞などにも転載されている。日本ペンクラブ言論表現委員会副委員長。東京経済大学大学院講師。著書は『増補版 ドキュメント死刑囚』(ちくま新書)、『生涯編集者』(創出版)他共著多数。専門はメディア批評だが、宮崎勤死刑囚(既に執行)と12年間関わり、和歌山カレー事件の林眞須美死刑囚とも10年以上にわたり接触。その他、元オウム麻原教祖の三女など、多くの事件当事者の手記を『創』に掲載してきた。

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