巨大ぬいぐるみや高級フィギュアも 「単価800円超」ゲーセンの景品いよいよ登場
ゲームセンター用の新作プライズ(景品)展示イベント「プライズフェア」が、8月23~24日にかけて東京都内で開催された、
以前に拙稿「ゲーセンの景品、上限価格が1000円に 本格的に出回るのは来年以降か」でも紹介したように、3月1日からゲームセンターに関わる風営法の規制が緩和され、プライズゲームに使用できる景品の上限価格が、単価で市価の800円から1000円にアップした。
5月に開催された前回の「プライズフェア」では、出展に参加したプライズ製造・販売メーカー各社とも単価800円を超える新商品はほとんど出品せず、お互いの動向を探り合う様子が見て取れた。
しかし、今回は違った。各社が単価800円を超えた新作プライズを相次いで出品し、明らかに今までのゲームセンターでは見られなかったアイテムがいくつも目に付いた。
以下、筆者の独断と偏見になるが、単価800円超の新作プライズの中から特に気になったものを紹介する。
超ビッグサイズのぬいぐるみが登場
単価アップの恩恵を受けて、プライズの定番ジャンルであるぬいぐるみは、サイズの巨大化にさらに拍車が掛かった。大人の男性でも、ひと目見ただけで「デカイ!」と思うほどのジャンボぬいぐるみは、ゲームセンター内でもひと際目立つことだろう。
フィギュア・雑貨類はさらに高級化
人気漫画やアニメのキャラクターを使用したフィギュアは、現行のアイテムでも十分にクオリティが高いが、単価アップにより総じてサイズが大きくなっただけでなく、より精巧に作り込まれたものが増えた印象だ。
ほかの雑貨類も良質の素材を使用したり、制作工程を増やしたりすることで、より丈夫に、または風合いが向上したアイテムも見受けられた。
年末年始のプライズゲームコーナーには要注目
JAIA(一般社団法人 日本アミューズメント産業協会)が発行した「2020年度アミューズメント産業界の実態調査」によると、今や市場全体のオペレーション(ゲームセンター)売上高の約6割をプライズゲームが占めている。
よって、もしプライズの高級化がプレイヤー間で評価されず、ファン離れを起こすような事態になれば、業界全体が壊滅的なダメージを受けることになる。プライズメーカーだけでなく、オペレーター(※ゲームセンターの経営者)も、高額プライズの投入には期待と不安が入り交じっていることだろう。
今回出展されたプライズ各種は、早ければ12月、遅いものでは来年の3月頃に各地のゲームセンターに入荷される予定だ。はたして、これらの単価800円を超えたプライズによってゲームセンターの人気上昇、ひいては市場拡大につながるのか? すべてはプレイヤーたちがその価値を認め、100円玉を注ぎ込んでくれるかどうかにかかっている。
きたる年末年始は、プライズゲームコーナーがどれだけ賑わうのか、大いに注目したい。
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