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日本馬快勝の韓国競馬、コリアカップとコリアスプリントを、写真で振り返る

平松さとしライター、フォトグラファー、リポーター、解説者
コリアスプリント勝ちのリメイク(左)とコリアカップ勝ちのクラウンプライド

リメイクがレコード勝ち

 現地時間9月10日、韓国ソウル競馬場で2つの国際レースが行われ、いずれも日本馬が勝利した。

 今回は当日の模様を写真で振り返っていこう。

テーマパークかサファリパークのようなソウル競馬場の入り口
テーマパークかサファリパークのようなソウル競馬場の入り口

コリアスプリントに出走したリメイク
コリアスプリントに出走したリメイク

コリアカップに出走したクラウンプライド
コリアカップに出走したクラウンプライド

 この日の第7レースで行われたのがコリアスプリント(GⅢ、ダート1200メートル)。ここに出走した日本馬はリメイク(牡4歳、栗東・新谷功一厩舎)とバスラットレオン(牡5歳、栗東・矢作芳人厩舎)の2頭。前者には川田将雅騎手、後者には坂井瑠星騎手がそれぞれ跨った。

パドックを回るリメイクと川田騎手
パドックを回るリメイクと川田騎手

パドックを回るバスラットレオンと坂井騎手
パドックを回るバスラットレオンと坂井騎手

さすが”世界のYAHAGI調教師”。レース前に、地元テレビ局からのインタビューを受ける
さすが”世界のYAHAGI調教師”。レース前に、地元テレビ局からのインタビューを受ける

 逃げると思われたバスラットレオンが行けなかったのは意外だったが、直線では外から先頭をうかがう素振り。しかし、その時、すぐ後ろに迫っていたリメイクが、最後は内から伸びた。

内から抜けたリメイク(右の黄帽)。左の白帽がバスラットレオン
内から抜けたリメイク(右の黄帽)。左の白帽がバスラットレオン

 結果、リメイクが完全に抜け出し、レコードで圧勝。バスラットレオンも3着となった。

レコードで勝利したリメイク
レコードで勝利したリメイク

ウイニングランをするリメイク
ウイニングランをするリメイク

リメイクの口取り風景
リメイクの口取り風景

クラウンプライドは10馬身差圧勝

 コリアカップ(GⅢ、ダート1800メートル)には川田騎手騎乗のクラウンプライド(牡4歳、栗東・新谷功一厩舎)と坂井騎手のグロリアムンディ(牡5歳、栗東・大久保龍志厩舎)の日本馬2頭が出走。地元の馬券は、レベルの高い日本馬2頭の連勝が圧倒的1番人気に支持された。

パドックを回るクラウンプライド
パドックを回るクラウンプライド

パドックを回るグロリアムンディ
パドックを回るグロリアムンディ

 日本馬2頭は外枠(15頭立てでクラウンプライドが14番、グロリアムンディは大外15番)だったが、ゲートが開くと地元の遅い流れに楽に先行。とくにクラウンプライドは抑えるのに苦労するほどの勢いを披露した。

外から先行する日本馬2頭(右の黒水帽がクラウンプライドで、左の青白帽がグロリアムンディ)
外から先行する日本馬2頭(右の黒水帽がクラウンプライドで、左の青白帽がグロリアムンディ)

行きたがる勢いで先行したクラウンプライド(14番)
行きたがる勢いで先行したクラウンプライド(14番)

 掛かり気味になったクラウンプライドだが、その鞍上で川田騎手がジッと我慢させる。ほぼ一周にわたってそういう状態となったが、そこはさすがリーディングジョッキー。普段の鍛錬で、馬にギブアップする事なく抑える事が出来たため、鞍下は最後まで余力充分。直線入口では日本馬2頭の一騎討ちの態勢となったが、最後はクラウンプライドが突き放した。

最後の直線ではクラウンプライド(右)がグロリアムンディを突き放して独走態勢に
最後の直線ではクラウンプライド(右)がグロリアムンディを突き放して独走態勢に

 最後はクラウンプライドの独せん場。グロリアムンディも2着に健闘したが、10馬身の差をつけて、ゆうゆうとゴールイン。地元の報道陣から「日本馬だけ調教しているようなもので勝っちゃった」との声も囁かれた。

直線、独走して勝利したクラウンプライド
直線、独走して勝利したクラウンプライド

レース直後のクラウンプライド
レース直後のクラウンプライド

コリアスプリントとコリアカップの両方を勝利した新谷功一調教師(左)と川田騎手
コリアスプリントとコリアカップの両方を勝利した新谷功一調教師(左)と川田騎手

クラウンプライドの口取り風景
クラウンプライドの口取り風景

 こうして2つのレースに出走した日本馬4頭は、コリアスプリントが1、3着、コリアカップが1、2着とレベルの高さを証明し、今年の韓国国際レースは幕を閉じた。

レース終了後の競馬場内の風景
レース終了後の競馬場内の風景

(文中敬称略、写真撮影=平松さとし)

ライター、フォトグラファー、リポーター、解説者

競馬専門紙を経て現在はフリー。国内の競馬場やトレセンは勿論、海外の取材も精力的に行ない、98年に日本馬として初めて海外GⅠを制したシーキングザパールを始め、ほとんどの日本馬の海外GⅠ勝利に立ち会う。 武豊、C・ルメール、藤沢和雄ら多くの関係者とも懇意にしており、テレビでのリポートや解説の他、雑誌や新聞はNumber、共同通信、日本経済新聞、月刊優駿、スポーツニッポン、東京スポーツ、週刊競馬ブック等多くに寄稿。 テレビは「平松さとしの海外挑戦こぼれ話」他、著書も「栄光のジョッキー列伝」「凱旋門賞に挑んだ日本の名馬たち」「世界を制した日本の名馬たち」他多数。

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