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ウクライナ製の大型爆弾投下型「ヘビー・ショット・ストライク」ドローン200機以上を最前線に

佐藤仁学術研究員・著述家
(提供:Special Operations Forces Of The Ukraine Army/ロイター/アフロ)

倉庫など大型軍事設備の破壊に

ウクライナ副首相のミハイロ・フェドロフは「ロシア軍の侵略者にとっては悪いニュースです。200機以上のウクライナ製の"ヘビー・ショット・ストライク"ドローンを最前線に送ります。このドローンから爆弾を投下して敵軍の設備や倉庫などを破壊することができます」と伝えていた。

2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。また民生用ドローンも監視・偵察のために両軍によって多く使用されている。ウクライナ軍では監視・偵察目的で調達した民生品ドローンに爆弾や手りゅう弾を搭載してロシア軍の上空から落下させたり、ドローンごと突っ込んでいき爆発させたりしている。

小型ドローンなので搭載できる弾薬の量も限られている。戦車を破壊したり、塹壕のロシア兵を攻撃したりするには、そのような小型ドローンからの小さな爆弾や手りゅう弾の投下でも十分である。だが、大きな軍事設備や倉庫などの破壊には大型の爆弾の方が適している。そこでウクライナ軍は、ウクライナ製の"ヘビー・ショット・ストライク"ドローンを開発して最前線に206機を送る。

"ヘビー・ショット・ストライク"ドローンは大きいので上空でも目立つ。そのためロシア軍に検知されるとドローンごと破壊される可能性も高い。だが小型民生品ドローンに比べると価格は高いが、破壊力は強い。大型爆弾の投下による攻撃は敵軍に与えるダメージも大きい。標的に突っ込んでいき爆発する、いわゆる神風ドローンの攻撃スタイルではないので、ロシア軍に上空で破壊されなければ、何回でも利用できる。

▼「ヘビー・ショット・ストライク」ドローン200機以上を最前線に送ることを伝えるウクライナ副首相

▼「ヘビー・ショット・ストライク」ドローンのイメージ図

(ウクライナ政府提供)
(ウクライナ政府提供)

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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