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ウクライナ軍のドローン、1週間でロシア軍の装甲戦闘車両46台・トラック60台・戦車31台など破壊

佐藤仁学術研究員・著述家
(写真:ロイター/アフロ)

2023年8月28日にウクライナの副首相のミハイロ・フェドロフは自身のSNSで、ウクライナ軍のドローンが2023年8月21日から8月28日までの8日間で破壊したロシア軍の軍事施設やロシア兵の状況を発表した。

そして副首相は「ウクライナ軍はこれからも技術力のあるドローンで攻撃を行っていき、ロシア軍を攻撃した結果や動画を共有していきます」とコメントしていた。副首相は以前からウクライナ軍でのドローンによる攻撃、ウクライナでのドローン開発や諸外国からのドローン調達を主導してきた。2023年8月に入ってからはドローンによるロシア軍への攻撃シーンを多く公開して、戦場におけるドローンの重要性を改めてアピールしている。

ミハイロ・フェドロフ副首相のSNSによると、2023年8月21日~28日までの1週間で破壊したのは、

・装甲戦闘車両:46台

・トラック:60台

・戦車:31台

・自走砲:14台

・ロシア軍兵士:87人

・榴弾砲/大砲:35門

・ロシア軍の拠点:65か所

・弾薬・燃料庫:13か所

・通信システム:1機

・防空システム:3機

・モーター・対戦車ミサイル・マシンガン:2機

ウクライナ軍では2022年2月24日にロシア軍に侵攻されてから殺害したロシア軍の兵士の数、破壊した戦車、戦闘機など兵器の数をほぼ毎日公表している。これらはどのような兵器で破壊したかの内訳までは不明だった。ミハイロ・フェドロフ副首相は2023年8月に入ってからドローンという特定の兵器で破壊した数を不定期的だが公表している。

ウクライナ軍ではロシア軍の装甲戦闘車両や戦車、大砲といった軍事施設をドローンで攻撃して破壊することが多い。偵察監視ドローンが上空から大砲を探知したら、ミサイルを撃ちこんだり、攻撃ドローンで攻撃したりして破壊している。

また小型民生品ドローンに爆弾を搭載して突っ込んでいき爆発させるいわゆる神風ドローンのタイプで、上空から大砲に突っ込んでいき軍事施設を破壊している。燃料などに引火すると大爆発することもよくある。また小型民生品ドローンから爆弾を投下して破壊することもある。安価なドローンを遠隔から操作して突っ込んでいったり、爆弾を投下することによって高価なロシア軍の軍事施設を破壊しているのでコストパフォーマンスは高く、効率は良い。ドローンは非対称の戦いに最適の兵器の1つである。

ロシア軍の塹壕に神風ドローンが突っ込んでいったり、ドローンから爆弾を投下してロシア兵を殺傷している。神風ドローンや小型の民生品ドローンでの爆弾投下によってロシア軍の軍事施設を破壊しているシーンの動画もよく公開されている。

▼ウクライナ副首相の公式SNSでドローンによるロシア軍軍事施設破壊状況の報告(2023年8月21日~8月28日)

▼ウクライナ軍のドローンによるロシア軍の軍事トラックへの攻撃

▼ウクライナ軍によるロシア軍の軍事施設破壊の発表(破壊した兵器までは明らかにしていない)

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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