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ウクライナ軍、冷戦期のソ連製偵察ドローン「ツポレフTu-141」でロシア国内の基地を攻撃:地元報道

佐藤仁学術研究員・著述家
(Telegramより)

2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。また民生用ドローンも監視・偵察のために両軍によって多く使用されている。

そして2022年12月5日にはロシアのリャザン州とサラトフ州にある2つのロシア軍の空軍基地にウクライナからのドローンによる攻撃が行われたとロシア国防省は発表。ロシア軍によるとサラトフ州のエンゲルス空軍基地で「TU95」2機が損傷、ウクライナからのドローンは迎撃したが、3人が死亡し、4人が負傷した。ロシア軍は報復措置としてウクライナのエネルギー施設や軍事施設に大規模攻撃を行った。

ウクライナ軍はロシア領内のロシア軍の空軍基地への攻撃についてはコメントしていない。ウクライナ空軍は公式SNSで「ロシアのリャザンで何が起きたの?」とコミカルな絵文字をつけて投稿をしていた。

ロシアの地元メディアによると、ウクライナ軍が攻撃に使用したドローンは冷戦期のソビエト連邦(ソ連)で製造された監視・偵察ドローン「ツポレフTu-141」に爆弾を搭載したものだろうと報じていた。同機は1970年代から1980年代にかけてソ連の陸軍が監視・偵察用に使用していた。

ウクライナ軍はロシアの軍事侵攻直後には、トルコ製の攻撃ドローン「バイラクタルTB2」を多く使用していた。だが、最近では同機をほとんど使用していない。

ロシア政府がトルコ政府に資源やエネルギー供給と引き換えに、「バイラクタルTB2」のウクライナへの提供を停止するようにと圧力をかけているのではないかといった様々な憶測や見解が欧米の戦争・安全保障関連のシンクタンクやアナリストから出されている。

▼ソ連製の監視・偵察ドローン「ツポレフTu-141」

▼ウクライナ空軍公式SNSでは「何が起きたの?」

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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