偵察ドローンだが、最近では手榴弾投下も行うため上空での撃破が重要

2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。また民生用ドローンも監視・偵察のために両軍によって多く使用されている。

ロシア軍はロシア製の「KUB-BLA」で攻撃を行っており、ロシア製の監視・偵察用ドローン「Orlan-10」で主に監視を行っている。

2022年5月にはウクライナ軍は英国政府が提供した、英国製の軽量多目的ミサイル「マートレット」でロシアの偵察ドローン「Orlan-10」を爆破した動画と撃破されて真っ黒になったドローンの残骸の写真を公開した。

ロシアの偵察ドローン「Orlan-10」は従来は監視・偵察を目的として攻撃は行わなかったが、最近ではロシアが偵察ドローン「Orlan-10」に手榴弾を搭載して、上空から落下することを明らかにしていたので、ウクライナ軍としても徹底して迎撃することが重要になっている。

上空のドローンを迎撃するのは、電波を妨害(ジャミング)してドローンの機能を停止させるいわゆる"ソフトキル(soft kill)"と、対空機関砲のように上空のドローンを爆破させる、いわゆる"ハードキル(hard kill)"がある。今回、英国が提供した軽量多目的ミサイル「マートレット」による偵察ドローンの撃破はハードキル。

ウクライナ紛争ではウクライナ軍がトルコの軍事ドローンでロシア軍を攻撃して侵攻を阻止していることが多く報じられているが、ロシア軍も攻撃ドローンでウクライナを攻撃したり、ドローンによる監視・偵察を行っている。またウクライナ軍のドローンをロシア軍も迎撃している。このように両軍が監視・偵察ドローンや攻撃ドローンを大量に飛ばしているので、地上から迎撃することが両軍の安全保障上、非常に重要になっている。

偵察ドローン「Orlan-10」であれば、ジャミングでも機能停止できるが、最近の偵察ドローンには手榴弾などの武器や弾薬が搭載されている可能性があるので、機能停止するだけで上空からドローンが落下して地上で爆発する危険もあるので、上空で撃破しておいた方が良い。また敵軍の監視・偵察ドローンに自軍の居場所を察知されると、その場所をめがけてミサイルが発射されるので偵察ドローンを検知したらすぐに破壊したり機能停止する必要がある。

英国の軽量多目的ミサイル「マートレット」の他にも、ポーランドが提供している携帯型防空システム「Piorun」などでも上空のドローンを撃破している。またアメリカはFlex Forceの「Dronebuster」とIXIの「Dronekiller」というドローン迎撃システムをウクライナ軍に提供。またリトアニアからもリトアニアで開発されたドローン迎撃システム「EDM4S」が提供されている。これらのドローン迎撃銃は電磁波による妨害で上空のドローンの機能を停止して、地上に落下させている。

▼ロシアの偵察ドローン「Orlan-10」